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サイト改善 |
コンバージョンとは? Googleアナリティクスでの設定方法まで解説
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こんにちは。「AIアナリスト」マーケティングチームの横山です。
今回は「コンバージョン」について解説します。
「コンバージョン」は、Webサイト運営において最も基礎的かつ重要な指標です。
日々の業務の中で最も聞く回数の多い言葉かもしれませんが、意外にきちんと理解できていない人も多いです。
ここの理解が曖昧だと、成果につながるアクセス解析は到底できません。
この記事では、コンバージョンの定義からGoogleアナリティクスでの設定・確認方法まで解説します。
コンバージョンへの理解を盤石にして、成果につながるアクセス解析の土台としましょう!
GA4のコンバージョン設定は別記事で紹介しています。
目次
コンバージョンとは?
Webマーケティングにおけるコンバージョンとは、Webサイト運営者の想定する成果が達成されることをいいます。英語の「Conversion(転換)」に由来しており、「それまで投入したコストが成果に転換する」という意味でコンバージョンというのです。CVと略されるのが一般的です。
サイトによってCVは様々
CVはサイト運営者が定義するものです。そのため、WebサイトによってCVは様々です。例えばECサイトなら商品を購入してもらうことがCVの場合が多いです。採用サイトなら採用に応募してもらうことがCVになるでしょう。
またサイトのCVを設定する際には、必ずしもビジネスの最終ゴールをCVに設定する必要はありません。むしろそうしない方が良い場合もあるのです。
例えば、単価が高く、達成数が少なくなってしまう最終ゴールはCVに適していません。その場合には、そのゴールの1ステップ、2ステップ前の段階をCVにしましょう。
なぜでしょうか。アクセス解析の目的は、ビジネスの最終ゴール達成のためにサイトの課題を発見することです。ここで注意が必要なのが、アクセス解析にはある程度の数字データが必要となるということです。そのため、最終ゴールの達成数が少ないとデータ数が不足して有効なアクセス解析ができなくなってしまいます。
そこで、より達成数の多い段階にCVの設定を下げるのです。将来的に最終ゴールにつながるような見込み客獲得を「サイトのCV」とすることで、解析可能なデータ量を確保することができます。
業種別の具体的なCV設定の例としては以下のようになります。
業種 | 最終ゴールの例 | 1歩前段階のゴール | さらに前段階のゴール |
---|---|---|---|
ECサイト | 商品の購入 | 商品をカートに入れる | |
サービス・ブランド紹介サイト | 予約・サービスの申込み | 会員登録 | 問い合わせ・資料請求・メルマガ登録 |
人材系サイト | 応募 | 会員登録 | 問い合わせ |
メディアサイト | 一人あたりPV10以上 | 一人あたりPV5以上 | |
採用サイト | 採用応募 | 資料請求 |
アクセス解析におけるCVとCVR
アクセス解析ではこのCVが実際に数値で現れます。例えば商品の購入をCVとしているECサイトでは、月に30回商品が購入されたら、「月間CV数=30」というように明確に数字に現れます。この指標を参考にしてサイトの成果を測定するのです。
CVと同様に重要な指標として、「CVR(コンバージョンレート)」というものもあります。これはセッション数に対するCV数の割合のことで、
CVR=CV数÷セッション数
で計算できます。
アクセス解析では、CVだけでなくCVRもチェックする必要があります。それはなぜでしょう?例えばこんな2つのページがあったとします。
CV数 | セッション数 | CVR | |
---|---|---|---|
ページA | 100 | 1000 | 10% |
ページB | 20 | 100 | 20% |
CV数だけを見ていると「ページBはCV数がページAの1/5しかない!」という見方しかできません。しかしCVRをチェックすると、ページBのCVRはページAの2倍です。この数字から、
- ページAはセッション数は多いのにCVRが低い→CVにつなげる力が弱い
- ページBはCVRが非常に高いがセッション数が少ない→セッション数を増やせばサイト全体のCV数を大きく伸ばせるかも!
ということがわかります。アクセス解析の際にはCVだけでなく、CVRにも注目するようにしましょう。
補足 : 直接コンバージョンと間接コンバージョン
ちなみに、コンバージョンには2種類のタイプがあります。直接コンバージョンと間接コンバージョンです。
直接コンバージョンとは、広告やリンクなどを踏んでサイトに流入し、そのまま購入や会員登録などのコンバージョン行動を取る場合のコンバージョンです。
一方で間接コンバージョンとは、広告やリンクなどを踏んでサイトに流入し、一旦離脱したものの再度訪問してコンバージョン行動を取った場合のコンバージョンです。こちらは広告のアトリビューション分析などにおいてよく使われます。
この分類は、顕在ニーズと潜在ニーズの差異を明確にするためのものです。
顕在ニーズを持つユーザーは、「◯◯の商品が欲しい!」という意志(顕在化したニーズ)を持ってWebサイトを訪問します。
一方で潜在ニーズを持つユーザーは、買いたい商品を明確に考えている訳ではないが良さそうな商品があれば購入する、といった潜在的な意識を持ってWebサイトを訪問します。
直接コンバージョンは主に顕在ニーズの指標として、間接コンバージョンは主に潜在ニーズの指標として用いられます。
「◯◯の商品が欲しい!」と思ってWebサイトに訪問した顕在ユーザーは、サイトから離脱すること無く商品を購入するでしょう。その数値は直接コンバージョンとして現れます。
しかし「何か良い商品が無いかなあ」といった潜在ユーザーは、様々なサイトで商品を比較したり、「以前見た商品が気になる、やはり買ってみよう」と考えるなどして一旦離脱してから再訪して商品を購入することになります。この数値は間接コンバージョンとして計測されるのです。
それぞれのコンバージョンの意味を把握した上で、その数値の解析を行いましょう。
Googleアナリティクスでコンバージョンを設定する方法
では、実際にアクセス解析でコンバージョンを測定する方法について説明していきます。今回は最も多く使用されているアクセス解析ツールであるGoogleアナリティクスでコンバージョンを測定するために必要な設定方法をご紹介します。
1) 新しい目標の作成
Googleアナリティクスにログインして、左下の管理(歯車マーク)をクリックします。
管理画面に入ったら、一番右のビュー列の目標をクリックします。
目標の設定画面が表示されますから、+新しい目標をクリックします。
(以下の画像は「サイト登録」など既に目標が設定されている状態です。)
これで新しい目標の作成準備は完了です。次に目標を具体的に設定していきます。
2) 目標設定
ここから3段階の設定を行います。まずは目標設定です。
目標設定ではテンプレートかカスタムを選択します。
テンプレートでは注文による収益やアカウント作成による集客など、よくあるコンバージョンが用意されていますから、Webサイトのコンバージョンに合致するものを選択しましょう。テンプレートに無いコンバージョンの場合にはカスタムを選択します。
3) 目標の説明
次に、目標の説明の設定を行います。
まず、名前にわかりやすく目標の名前を打ち込みます。そして、タイプを選択します。タイプには以下の4種類があり、サイトの特徴、目的に応じて選択して下さい。
タイプ | 以下の行動がなされると、コンバージョンにカウントされる |
---|---|
目標URL |
特定のページが読み込まれた時。 購入完了画面のページのURLなど。 |
訪問の滞在時間 | 特定のページに一定時間以上滞在した時。 |
ページビュー数 / スクリーンビュー数 | サイト訪問者が一定数のページ・スクリーンを見た時。 |
イベント | あらかじめ設定しておいたイベント(動画の再生など)が発生した時。 |
4) 目標の詳細
最後に、目標の詳細を設定します。
3)の目標の説明で決めたタイプに応じた目標を決定します。例えば目標の説明で到達ページを選択した場合、購入完了画面のURLを設定するなどします。
最後に「保存」をクリックすれば、コンバージョンの設定は完了です!
Googleアナリティクスでコンバージョンを確認してみよう!
続いて、Googleアナリティクスで設定したコンバージョンをどのレポート画面で確認すれば良いのかをご説明します。
まずGoogleアナリティクスにログインしたら、左のメニュー欄からコンバージョンを選択します。
すると、目標、eコマース、マルチチャネル、アトリビューションのメニューが開かれます。
それぞれの項目では以下のようなデータを見ることができます。
1) 目標
予め設定した目標の達成度合いを確認できます。
例えば、下のスクリーンショットは「会員登録」を目標に設定したあるサイトのコンバージョン解析結果です。この週には386のコンバージョンを獲得した、つまり386人が会員登録したことがわかります。
2) eコマース
コンバージョンによって得られた収益の情報を確認できます。
商品の購入などを目標に設定している場合、購入数と値段から日ごと、週ごと、月ごとの売上の推移などを見ることができます。
Googleアナリティクスのeコマース機能については、こちらの記事(Googleアナリティクスのeコマース機能を利用する方法)で詳しく解説しています。
3) マルチチャネル
どのように流入してきたユーザーがコンバージョンに繋がったのかをわかりやすく見ることができるのがマルチチャネルです。
マルチチャネルで見ることができる項目の1つ、「マルチチャネルのコンバージョン概要図」を以下に示しました。この場合、検索エンジンの検索からの流入やディスプレイ広告を踏んできた流入など、流入元の種類の割合がわかります。
円が重なっている部分は、両方の経路を辿ってきた人の割合です。つまり、一度ディスプレイ広告から流入し、離脱した後再び検索エンジンから流入した、といった経路を辿ってコンバージョンに繋がったユーザーの割合を示しています。
マルチチャネルでは、このように流入元の種類やコンバージョンにつながる経路に関する統計データを見ることができます。
4) アトリビューション
アトリビューションは、CVの直近の接触点だけでなく、CVに至るまでのユーザーとの全ての接触点を評価対象として、CVへの貢献度を評価する分析です。
例えば、ECサイトでの購入を考えてみましょう。最初は広告を踏んでサイトを訪問したものの、買うか悩み何度かサイトに訪問した上で、最終的に検索エンジンで検索してサイトに再訪問し購入する、というケースが多くあります。この場合、購入した時の流入元、つまりコンバージョンの流入元は検索エンジンとなりますが、実際のコンバージョンの「きっかけ」は広告です。
このような、実際にコンバージョンに寄与しているページを計測できるのが、アトリビューションです。詳しい使い方は別記事(Googleアナリティクスのアトリビューション分析で、ホントにCVに貢献している要素を見つけよう!)で解説しているので、ご参照ください。
5) リアルタイム
Googleアナリティクスにログインして、左欄のリアルタイムをクリックし、コンバージョンをクリックすると、リアルタイムのコンバージョン状況を見ることができます。
リアルタイムレポートについても、別記事(Googleアナリティクスのリアルタイムレポートを使ってサイトの「いま」を知ろう!)で詳しく解説しているのでご参照ください。
コンバージョン数を増やすには?
この記事ではコンバージョンについてご説明しました。
ウェブサイト運営において必ず押さえる必要のある指標なので、しっかりと理解しておきましょう。
とはいえ、コンバージョンの定義や設定方法を理解するだけでは、肝心のコンバージョン数を増やすことはできません。コンバージョン数を増加させるには、Googleアナリティクスでアクセス解析を行ってサイトの課題を発見して、改善を繰り返していかなければいけません。
そのためには、しっかりと課題を見つけられる分析スキルを身に着けなければいけません。
しかし、「これから分析を勉強するのは大変そう...」「忙しくて分析まで手が回らない...」という方もいらっしゃると思います。
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コンバージョン数を増やすためにはどこを直せばいいのかを、人工知能が自動で教えてくれるのです。
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この記事の執筆者
横山 崇
マーケティングチーム所属。工学系の大学院生です。
38,000サイト以上の分析データから
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