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サイト改善 |
ABテストとは?実施方法やメリット・注意点などを解説
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こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。
CV数の増加を目標にWebサイトの改善を行う場合、ABテストを実施するという方法があります。ABテストは、サイトをリニューアルより安全に行えるのでおすすめです。この記事では、自社のWebサイトやブログを運営する人に向けて、ABテストの概要やメリット・デメリットを解説します。具体的な方法やWebサイトの改善に繋げるポイント、おすすめのツールなども解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
- ABテストとは
- ABテストの種類
- ABテストを実施する目的
- ABテストのメリット
- ABテストのデメリット
- ABテストを行う場所と具体的な方法
- ABテストを行う際の注意点
- ABテストの進め方
- 代表的なABテストの事例
- おすすめのABテストツール
- まとめ
ABテストとは
ABテストとは、A案とB案を用意し、より反応の良い方を採用する方法です。Webマーケティングにおける手法の一つで、A/Bテストとも呼ばれています。A案とB案のどちらが効果的なのかを数値で確認できるため、効率的にコンバージョン数の増加を狙えます。たとえば元米大統領のオバマ氏は、大統領選挙でABテストを有効活用し、通常より60億円も多く資金を集めました。
ABテストは、比較的低コストで実施できます。無料ツールもリリースされているため、予算に不安のある企業にもおすすめです。無料ツールについては最後に紹介します。
ABテストの種類
ABテストは、用途に応じて4つの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
通常のABテスト
元となるA案と、A案に1つ以上の変更を加えたB案を比較検討するテストです。比較する対象は、3案以上でも問題ありません。コンバージョンに繋がるキャッチコピーやボタンなど、細かな効果検証ができます。
多変量テスト(Multivaliate test)
一部だけでなく、さまざまな要素の組み合わせを比較できるテストです。通常のABテストでは変更要素をひとつずつ設定する必要がありますが、多変量テストではそのような手間が必要ありません。自動で複数の要素をテストできます。
複数ページテスト(ファネルテスト)
ユーザーが遷移するページのパターンを比較できるテストです。ユーザーがコンバージョンに至るまでに接触する、最適なページの組み合わせを発見できます。ユーザーとの接点からコンバージョンに至るまでの構成を検証したいときにおすすめです。
リダイレクトテスト
元となるA案と、デザインなどを大幅にリニューアルしたB案を比較できるテストです。元のページにアクセスしてきたユーザーを、新ページのURLにリダイレクトします。大幅にリニューアルしたページを検証したいときにおすすめです。
ABテストを実施する目的
ABテストを実施するのは、CVR(コンバージョン率)とCTR(クリック率)を上げるためです。複数のパターンを比較検討することで、どのページが最もCVRやCTRに貢献しているか検証します。検証した結果、修正すべき箇所があれば改善し、さらに効果を向上させます。検討と改善を繰り返すことで、CVRやCTRを最適化していくのです。
ABテストのメリット
ABテストは、どのような利点があるのでしょうか。具体的なメリットを紹介します。
費用対効果が高い(低予算で実施可能)
ABテストは、低コストでかつ工数も抑えられるため、費用対効果が高いです。高機能で無料のツールが数多くリリースされており、各ページの効果を簡単に検証できます。広告を運用するよりも効率的に、CVRやCPRを向上できるでしょう。実際、広告予算の数%ほどのコストで、コンバージョンを増やしている企業もあります。
サイトリニューアル時のリスク低減
Webサイトのリニューアルは、高い効果が期待できる反面、CVRやCPRを低下させるリスクもあります。リニューアルしたWebサイトに漏れがあると、アクセスしてきたユーザーの離脱に繋がるためです。ABテストによって効果を検証すれば、リニューアルしたWebサイトの問題点を事前に確認できます。公開前に問題点を修正すれば、機会損失も防げるでしょう。
ABテストのデメリット
ABテストによって複数のパターンを比較検証するには、ある程度のデータ量が必要です。データ量が少なすぎると、正確な効果検証を行えず、どちらのパターンが良いのか判断できません。計測地点においては、最低でも100人分のデータを用意しましょう。
またABテストは、実施するだけでは意味がありません。実施後、問題点や改善点を見つけるために、ユーザー心理に基づいた仮説を立てる必要があります。
ABテストを行う場所と具体的な方法
ABテストは、それぞれの場所で色々なパターンをテストして、一番効果の高いものを見つけ出すことが重要です。ABテストの実施場所と具体的な方法について紹介します。
ファーストビューやメインビジュアルの変更
ファーストビューやメインビジュアルは、Webサイト内で最も目立つ箇所です。商品やブランドのイメージに直結するため、画像を変更したり、大きさやレイアウトを変えたりして、反応率の高いコンテンツにしましょう。人物画であれば目線やポージングなどを細かく変更して、ポジティブな印象になるように調節してください。
見出し・ページタイトルの変更
見出しとページタイトルは、どちらもユーザーが記事を読み進めるか判断する基準となります。コンバージョン率にも関わるため、分かりやすい言葉で簡潔に書きましょう。特に見出しは、「文字の大きさ」「フォント」「色」「行間」「字間」などを変えると、ユーザーの目に触れやすくなります。
CTAボタン・フォーム画面の変更
CTAボタンとは、ユーザーの行動を促すボタンのことです。コンバージョンに繋がるため、文言や配置、画像などを変えて、他のボタンより目立たせる必要があります。ユーザー目線になって、どのようなボタンを配置すれば反応率が上がるのか、仮説を立てましょう。
CTAボタンの先にある申込フォーム画面の検証も重要です。電話連絡などの面倒な作業があると、ユーザーの離脱に繋がります。
離脱導線の変更
離脱導線とは、ページ内に設置された外部リンクのことです。ページ外にユーザーを誘導するため、コンバージョンに繋がるもの以外はなくしましょう。Webサイト内のコンテンツを紹介したいときや、ユーザーの利便性を高めたいときは、あえてリンクを設置するのも有効です。状況に応じて、うまく使い分けてください。
バナー部分の変更
バナー部分は、コンテンツ内でも目立つ箇所です。バナー内の文字数やテキストの内容、画像を細かくいじって、反応率を確かめてください。文字数は、多いパターンと少ないパターンを用意し、それぞれの効果を検証します。テキストは、言いまわしや文字色などを変更しましょう。画像は、デザインや被写体、キャッチコピーの異なるものを、複数組み合わせます。
広告文の変更
広告文は、複数のパターンから効果の高いものをピックアップして、次回の広告文作成に活かしましょう。検証と改善を繰り返すことで、効果的な広告文のパターンが見つかります。クリック率に直結する重要な要素なので、商品やサービスのメリットを簡潔に伝えてください。テキスト内に検索キーワードを入れておくと、反応率が良くなるのでおすすめです。
ABテストを行う際の注意点
ABテストを行う際は、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。具体的な注意点を紹介します。
テストの目的と仮説を明確にする
ABテストは、CVRとCPRの向上を目的に、仮説を明確にしてから実施しましょう。目的が曖昧だと、漢字をカタカナ読みにするといった、意味のない修正をする可能性があります。また、実施前に仮説を立てることも大切です。仮説がないと、テスト後の効果検証を行えません。効果検証なしでは改善もできないため、時間とコストを無駄に浪費してしまいます。
テストを行うタイミングに注意する
ABテストは、ユーザーの離脱率が高い場合や、ボタンや画像などの要素を複数持っている場合に行うのが良いとされています。また、時期やトレンドの影響を受けないように、同じタイミングで行うのも重要です。
改善を繰り返し行うことで結果につながる
ABテストは、基本的に何度もトライ&エラーを繰り返して、反応率の高いパターンを見つけていく必要があります。一回で効果がでることもありますが、継続しないと市場の変化に取り残される可能性が高いです。
テストは1箇所ごとに行う
複数箇所を一度に変更すると、成果につながった原因が分かりづらくなります。成果につながった原因は、その次のテストに活かせるため重要です。ABテストは、1箇所ごとに行い、検証と改善を繰り返しましょう。
ABテストの進め方
ABテストは、どのように始めれば良いのでしょうか。具体的な流れや進め方を解説します。
目的を整理
まず初めに、どのような目的でABテストを行うのか整理しましょう。ABテストの目的は、CVRとCTRを向上させることです。これ以降の手順は、すべてこの目的を達成するために実施します。
仮説を立てる
修正すべき箇所や内容について仮説を立てます。修正箇所はコンバージョンに直結するところがおすすめです。修正箇所が決まったら、どのような改善が必要か、仮説を立てます。粗さがしを行う意識で行うのがポイントです。
テストユーザーの条件をそろえ、影響範囲を予測し、テストを実行する
テストユーザーの条件を揃えることで、より正確に検証できます。購入回数や頻度などでユーザーをグループ分けし、同じ属性や条件をもつユーザーにテストを実施しましょう。どのような影響があるかを予測してから行うのがポイントです。
結果に対する検証を行う
テスト実施後は、CVRとCTRの変化や仮説の正当性を検証します。予想より悪かった場合は、その要因を分析し、次につなげましょう。予想より良かった場合は、他のパターンを試し、さらに成果を改善してください。
代表的なABテストの事例
ABテストを導入して売上が改善した例は多いです。代表的な事例を紹介します。
WebサイトのABテスト事例
WebサイトのABテストでは、以下のような施策が行われます。
- ファーストビューの画像を別のデザインのものに差し替えて反応率の変化をみる
- メインコピーの言い回しを変えてCVRの変化をみる
- アクションボタンの誘導文を装飾してクリック率の変化をみる
- フォーム画面の項目を変えてメールアドレスの登録率をみる
ECサイトでのテスト事例
ECサイトのABテストでは、以下のような施策が行われます。
- 扱う商品は変えず、CTAボタンのレイアウトや色を変更し、購入数の変化をみる
- デザインの異なる商品画像に差し替えて、クリック率の変化をみる
- バナー内のテキストを変更して、ランディングページへのアクセス変化をみる
- レイアウトを変更して、商品詳細ページへのアクセス変化をみる
バナー広告のテスト事例
バナー広告のABテストでは、以下のような施策が行われます。
- タイトルや画像を変更する
- 画像内に占めるテキストの割合を多くする
- テキストの言い回しやレイアウトを変える
- テキストはそのままで、画像のデザインだけ変える
- デザインはそのままで、被写体だけを変える
- 画像の加工を強めてみる
おすすめのABテストツール
ABテストを低コストで効率的に行うには、ツールを使うのが効果的です。おすすめのツールを3つ紹介します。
Google Optimize(グーグルオプティマイズ)
Googleが提供している無料のABテストツールです。Googleアナリティクスと連携しているため、さまざまな指標を用いて効果を検証できます。プログラミングなどの専門知識が必要ないため、初心者にもおすすめです。
Kaizen Platform(カイゼンプラットフォーム)
国内でも人気のあるABテストツールです。有料ですが、簡単なマウス操作だけでテストパターンを制作できます。テスト後の分析をグロースハッカーに任せられるため、適した人材がいないときにも安心です。
Optimizely(オプティマイズリー)
海外で有名なABテストツールです。有料ですが、多変量テストや複数ページテストなども実施できます。グローバルな市場で活躍したい企業におすすめです。JavaScriptなどを用いれば、テスト環境を自由にカスタマイズできます。
まとめ
ABテストは、低予算で工数を抑えてWebページを検証できます。リニューアル時におけるリスクを抑えることも可能です。非常に有効な手法なので、積極的に活用しましょう。検証と改善を繰り返して、CVRやCTRを高めてください。
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この記事の執筆者
株式会社WACUL
株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。
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