ペルソナの作成方法を解説｜作成のポイントや検証方法なども紹介

この記事では、マーケティング戦略を立てる際に必要なペルソナ作成について解説しています。ペルソナを作りたいものの、具体的に何をすればいいのかわからない、という人も少なくないでしょう。そのような人に向けて、ペルソナ作成の重要性や、作成したペルソナの検証方法などについても取り上げているので、ぜひ参考にしてみてください。

ペルソナとは
- ペルソナとターゲットの違い
ペルソナ作成が重要な理由
ペルソナ作成の目的・メリット
ペルソナの活用方法
- SEOのキーワード設定
- Webサイト作成
ペルソナの作成方法・作成の流れ
ペルソナを作成する際の注意点
ペルソナを検証する際のポイント
まとめ

ペルソナとは

ペルソナとは、本来は「仮面」という意味を持つラテン語です。また、心理学においては、人格という意味でも利用されています。そこから転じてマーケティングにおけるペルソナとは、自社のサービスや製品を使用する架空の顧客のこととされています。顧客の中でも、最も理想的な顧客がペルソナとして設定されるのが特徴です。

ペルソナを設定する際は、より具体的に作る必要があります。実在こそしませんが、実際に存在しているかのように設定を作り込み、商品やサービスの顧客の特徴をまとめていきます。それによって、どのような情報発信を行えばいいのか、どのようなコンテンツを作成すればいいのか、といったことも見えてくるでしょう。

ペルソナの例としては、以下のようなものが挙げられます。

氏名
年齢
性別
居住地
職業
収入
学歴
家族構成
性格・価値観
趣味・休日の過ごし方
習慣
使用しているSNS・好きなサイトやアプリ
仕事上の課題や悩み、目標
その他、自社サービスや製品との関わり、接点、関連しそうなこと

など

ペルソナとターゲットの違い

ペルソナと似たようなものにターゲットがあります。どちらも顧客像を表すものではありますが、ペルソナの方が、ターゲットよりも細かく、具体的に設定されている点で両者は違いがあると言えます。

例えば、ターゲットの場合具体的には「30代男性」「大学生」「主婦」といった程度の設定となりますが、ペルソナは、先述の通り基本的な情報から行動や価値観まで細かい情報まで設定していくのが特徴です。

かつてはターゲット像を設定するだけでも、売上を確保することができていましたが、現在は難しくなったのでペルソナが活用されるようになりました。

なお、以下の記事では、ペルソナについてより詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

ペルソナとは？ターゲットとの違いや設定方法を詳しく解説

ペルソナ作成が重要な理由

ペルソナを作成することによって、企業にとってもっとも理想的な顧客像を設定することができ、具体的にどのようなコンテンツを作成し発信すればよいかを把握することができます。そのため、ペルソナの作成は重要だとされています。

ペルソナ作成の目的・メリット

ここでは、ペルソナを作成する目的と、どのようなメリットが得られるのか解説します。

商品・サービスへの訴求力が高まる

ペルソナを作成することによって、商品やサービスへの訴求力を高めることができます。これは、ペルソナを作成することで、万人ではなく、特定の1人に向けたメッセージやコンテンツを作成できるので、よりペルソナの興味や関心、ニーズに即した訴求ができるようになるためです。

顧客目線を手に入れることが出来る

ペルソナを設定すれば、「この場面ならペルソナはどうするだろう」といった具合で、顧客の目線で物事を考えることができるようになります。ペルソナの目線が手に入ることにより、企業の担当者が持つ主観や思い込みを排除することもできるでしょう。

担当者間での顧客像の統一ができる

ペルソナを設定すれば、担当者間での顧客像に関するイメージを統一することができます。マーケティング施策に関わる人が多くなると、認識のズレが生じることがありますが、ペルソナを事前に作成しておけば、共通認識のもとで作業に取り組むことができるでしょう。また、ペルソナは商品設計などを行う際の判断基準にもなります。

ペルソナの活用方法

ここでは、ペルソナの活用方法について解説します。

SEOのキーワード設定

ペルソナは、SEOのキーワード設定を行う際にも非常に役立ちます。SEO対策を施すうえでは、キーワードの設定は非常に重要なものです。キーワードが十分に考えられていないと、SEOでの成果も出にくくなるでしょう。

一方で、ペルソナを事前に設定しておくことによって、誰に向けてのコンテンツなのかを明確にしてくれるため、キーワード設定も行いやすくなります。ペルソナのニーズの洗い出しをすることで、キーワードも自然と見えてくるはずです。

Webサイト作成

ペルソナは、SEOのみならず、Webサイト作成でも役立ちます。Webサイトを作る際にもターゲットがどのような人なのか、というペルソナ設定は必要になります。ペルソナの価値観や思考、感情などを顧慮しながらコンテンツやWebサイトのデザインを決めていきましょう。

ペルソナの作成方法・作成の流れ

ここでは、どのようにペルソナを作成するのか、具体的な流れを解説します。

簡易ペルソナを設定する

ペルソナを設定する場合、いきなり作りこむのではなく、まず簡易ペルソナを設定するようにしましょう。簡易ペルソナの設定は、特にWebサイト作成において必要となるものです。簡易ペルソナは、社内の各担当者が想定しているペルソナ像を確認することで設定できます。この時点ではデータの裏付けなどは行いません。

簡易ペルソナを設定しておくことで、その後、データを元に作っていくペルソナ像とのズレがあった場合に備えることができます。

情報収集をする

ペルソナの作成は、担当者の主観をもとに作成するのではなく、様々な情報をもとに作成していくことになります。そのため、情報収集は欠かせない重要な作業であり、徹底して行う必要があります。

情報収集には、様々な方法がありますが、代表的なものにアンケートやインタビューが挙げられます。商品の代表的なユーザーに対してインタビューを行うことで、より実態に即した情報が得られるでしょう。

また、そのほかにもWebサイト来訪者の属性など自社が所有するデータや関係省庁が発砲しているデータ、インターネット検索やSNSでヒットするデータ、競合他社のサイトなどを活用してデータを集めることができます。

ペルソナを作成する

データが集まったら、集めたデータを元に、ペルソナを作成していきます。ペルソナを作成する際は、まずアウトラインを作るようにしましょう。アウトラインができたら、そこに集めたデータを元にした各種情報やストーリーの肉付けを行っていくことで、より具体的な人物像が出来上がります。

なお、ペルソナのアウトラインを作成する際には、以下のような項目があると役立ちます。

名前
ペルソナの写真
ペルソナが言いそうなセリフ
自社との関わり方
ペルソナに期待すること

など

上記のような項目を活用しながら、より具体性のあるペルソナを作成するようにしてください。

作成したペルソナの検証・修正を行う

ペルソナが作成できたとしてもそれで終わりではありません。作成後はペルソナの検証を行い、完成度が低いといった場合は、必要に応じて修正するようにしましょう。なお、検証内容については、後ほど詳しく解説します。検証方法としては、社内での確認のほかアンケートで検証する方法などがあります。

ペルソナの運用・見直しを行う

検証・修正を行い正式にペルソナが完成したら、実際に運用を行います。ただし、運用開始後もペルソナの見直しや修正は必要になります。これは、顧客を取り巻く環境や顧客の動向は日々変化していくためです。今の状況とペルソナの内容が食い違っていると感じるようであれば、ペルソナの修正を行ってください。

ペルソナを作成する際の注意点

ここでは、ペルソナ作成時の注意点について解説します。

思い込み・主観・理想像にならないように注意する

ペルソナは、担当者自身の思い込みや主観、こうあって欲しい、という理想像をもとに作成することのないようにしましょう。思い込みによるペルソナ作成はよくある間違いですが、思い込みで作ったペルソナは実像と異なる可能性があります。ペルソナの根拠となる情報や自社との関わりといったポイントを押さえて作成するようにしてください。