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LPでA/Bテストを実践する方法|条件や注意点も詳しく解説
Web制作 |
こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。
LPは、コンバージョン(CV)に効率よく誘導して、CVRを上げることを目的に作るWebページです。その効果を確認して改善するために、A/Bテストがあります。
A/Bテストは、複数の施策を比較して行いますが、同じ時期に同条件で行わねばならないなど、実施する際の注意点もあります。
この記事では、A/Bテストの意味やLPで実施するメリット、実施の流れや注意点、GoogleオプティマイズでA/Bテストを行う方法などを詳しく解説します。
LPの効果が出ずに悩むWebマーケティング担当者や、自社でLPを作成したいと考えている場合は、ぜひ参考にしてください。
目次
- A/Bテストとは
- LPでA/Bテストを行うメリット
- LPにおけるA/Bテストの対象
- LPにおけるA/Bテストの実施方法
- LPでA/Bテストを実施する際の注意点
- GoogleオプティマイズでA/Bテストを実施する方法
- まとめ
A/Bテストとは
最初に、A/Bテストの基礎知識や、実施における条件を説明します。
A/Bテストの意味
A/Bテストとは、異なる複数のクリエイティブ案を同じ条件で均等に表示させて、一定期間の集計データをもとに、どちらの効果が高いかを判断するテストです。
広くクリエイティブ全般で効果改善を測るために使われる検証ですが、LPの改善や広告運用にも頻繁に使われています。
A/Bテストの条件
A/Bテストを実施するには、以下の条件下で行うようにしましょう。
●同期間に実施する
季節や時流などの影響を同じにするため、比較する案を同期間に並走して検証する必要があります。
●流入経路を同じにする
広告や配信メディアなど、流入条件を同じにしなくてはなりません。異なる流入経路にすると訪問してくるユーザーが異なり、メディア特性によってもクリック率やCV率が変わるので、正しい比較データを得られなくなります。
●1箇所ずつ行う
検証箇所を複数にして行うと、どこがCVに影響したのかがわからなくなるので、必ず1箇所ずつ行うようにします。
●検証できるPV数を確保する
検証するにはある程度のPV数がないと、母数が少なすぎて、統計学的に有意な値を得ることができません。事前にどのくらいのPV数が必要かを確認しておき、そこから検証にかかる期間を逆算するようにしましょう。
LPでA/Bテストを行うメリット
LPでA/Bテストを行う3つのメリットがあります。CVの高いLPや価値の評価といったメリットについて解説します。
CVの高いLPを維持できる
LPは、一般的にリリース当初は効果があっても、その後パフォーマンスは下がる傾向にあります。
そのまま改善を加えないと、競合の攻めなどもあり、効果は下がり続けます。そこで、A/Bテストで改善を繰り返すことで、パフォーマンスの高いLPを維持できることになります。
LPの価値を相対評価できる
LPのA/Bテストでは、同じタイミングでAとBを比較するので、それぞれ単体の絶対評価ではなく、相対評価ができるのも強みといえます。
新たな発見・気づきを得られる
A/Bテストでは、対象となるクリエイティブや、LP内の各要素のパフォーマンスを測りますが、それだけではなく、流入経路や広告配信方法の課題や、商品・サービスの改善ポイントなどを発見できることもあります。
新たな気づきも合わせて改善を図ることで、一層のCV向上を期待できることになります。
LPにおけるA/Bテストの対象
LPでA/Bテストを行う要素は4つあります。ここではファーストビューやCTAボタンなど、テストの対象となる要素を解説します。
ファーストビュー
ファーストビューは、ユーザーの興味を喚起して離脱を防ぐために、インパクトのあるビジュアルやキャッチコピーが採用されます。その後の行動を誘導する役割を果たすので、A/Bテストによるクリエイティブ比較は、念入りに行う必要があります。
ファーストビュー内で比較するのは、メイン画像の素材や大きさ、キャッチコピーの文言、デザインテイスト、色遣いなどが挙げられます。時間はかかりますが、ターゲットのペルソナに合わせて、複数案を比較して、効果の高いものを選ぶようにしましょう。
CTAボタン
CTA(Call to Action)は、購入や申込み、予約などのコンバージョンを促すボタンです。行動を喚起する必要があり、色やサイズ、位置、行動を促すコピーを入れるなど、複数の案を作って比較します。
導線上の削除すべき要素
LPは、通常は情報が1ページにコンパクトにまとめられており、CVに直結するような導線で構成されています。
導線を遮るような要素があれば、CV向上に支障をきたしてします。外部リンクへの遷移ボタンを減らす、CTA数を最適化するなどを目的に、A/Bテストを行います。これによりスムーズな導線を確認することができます。
応募・問い合わせフォーム
応募や問合せフォームの最適化(EFO)も、LPのCVを最大化するには必要な条件です。
入力の項目数が多すぎない、エラーや進捗が常に確認できるなど、ユーザビリティを意識したフォームの改善をA/Bテストすることで、EFO対策を行うようにしましょう。
LPにおけるA/Bテストの実施方法
ここからは、LPでA/Bテストを行う方法を解説します。
1.現状の把握・課題の洗い出し
LPの現状を把握して課題を明確にします。ファーストビューで直帰率が高い、入力フォームが複雑なのが離脱の原因なのではといった仮説を立てることで、改善策作成のヒントになります。
2.改善パターンの作成
立てた仮説をもとに、改善を検討すべき要素を特定します。その上で、課題を解決する改善パターンBを作成します。解決すべき課題が複数ある場合は、複数のB案を作りますが、検証はあくまでも1箇所ずつとなります。
3.A/Bテストの実施
ここまで準備ができたら、検証期間や配信メディア等を決めて、実際にA/Bテストを実施します。A/Bテストは、後述するGoogleオプティマイズなどのツールを利用して行います。
4.効果検証
一定期間を経て出た結果を比較検証して、AとBの効果のある方を採用します。改善効果があまり出なかった場合は、さらに改善が必要な部分を仮説立てして、A/Bテストを繰り返します。
LPでA/Bテストを実施する際の注意点
A/Bテストを行う際の注意点を解説します。条件や期間など、実際にテストする際の参考にしてください。
AとBの各種条件を一致させる
A/Bテストでは、実施期間や流入経路などの条件を合わせて、AとBを並走させるようにします。
効果を検証できる期間を設ける
検証には、統計学的に有意値を得る必要があり、そのために一定以上のPV数を獲得する期間が必要となります。最低でも2週間以上は必要とされており、こうした期間も想定して、事前に計画を立てるようにしましょう。
主観による判断は避ける
A/Bテストを行ったとしても、テストした人の主観や、企業の事情でその結果を判断すると、間違った改善策になる可能性があります。テスト結果はユーザーの声であり、客観的な指標なので、正確に反映するようにしましょう。
GoogleオプティマイズでA/Bテストを実施する方法
A/Bテストを実践するツールに、Googleオプティマイズがあります。ここではGoogleオプティマイズの意味やできることを解説します。
Googleオプティマイズとは?
Googleオプティマイズは、A/Bテストを無料で簡単に実行できるツールです。同じURLで複数パターンを並走させるA/Bテストのほか、異なる2つ以上のURLのLPを比較する「リダイレクトテスト」を実行することもできます。
また、Googleアナリティクスと連携できるので、分析や検証をスムーズに行うことができ、レポーティングによる共有も可能となります。
Googleオプティマイズでできること
Googleオプティマイズで行うA/Bテストは、AとBないしは複数のパターンを同時に検証ができます。ターゲット設定もできるので、特定のユーザーのみの検証も可能です。
また、異なる2つのLPを比較するリダイレクトテストも実行でき、デザインや構成が異なるA/Bテストの比較に適しています。
さらに、複数の要素の組み合わせパターンを同時に検証し、最良の組み合わせを特定する多変量テストもできます。LPの複数の要素を最適化するのに適しています。
GoogleオプティマイズでA/Bテストを行う方法
GoogleオプティマイズでA/Bテストを行うには、以下の流れで実施します。
1.登録する
Googleオプティマイズに未登録であれば、Googleオプティマイズのサイトにアクセスして、「利用を開始」というボタンをクリックします。メール配信の登録や利用規約への同意などを行い、画面右上の「作成」をクリックします。
2.テストを作成する
テストの名前を決め、該当サイトのURLを入力してA/Bテストを選択します。Googleオプティマイズの拡張機能をインストールしていない場合はインストールを行い、「+新規パターン」で名前を付けてクリックします。
ここで、CTAの色を変えるなど、変更したい要素を変更します。その後「保存」をクリックします。
3.Googleアナリティクスと連携する
AとBを比較するには、Googleアナリティクスとの連携が必要となります。連携させるプロパティを選んで「リンク」をクリックします。
「オプティマイズのスニペットをサイトに追加しますか?」と聞かれたら「スニペットの取得」を選びします。
あとは「オプティマイズプラグインのインストール」の指示どおりに、アナリティクスのコードに埋め込む作業を行い、次の目標設定画面に移ります。
4.目標を設定してテストを開始する
「ウェブテストの目標」という項目内で、ゴールに設定したいCVを選択します。サブの目標も必要ならば設定し、すべての設定が終わったら画面右上のボタンで「保存」します。「テストを開始」ボタンをクリックするとA/Bテストがスタートします。
まとめ
LPでA/Bテストを行うことで、CVの高いLPを維持できます。また、新たな発見や気づきもあり、ユーザーが望むコンテンツへの改善が可能となります。
LPのA/Bテストで対象となるのは、ファーストビューのほか、CTAボタンや導線上の削除すべき要素、応募・問い合わせフォームなどです。これを実施するには、条件を一致させてある程度の期間を設けるなどのノウハウが必要となります。
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この記事の執筆者
株式会社WACUL
株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。