コンテンツマーケティングを導入すべき理由|実践手順・ポイントまで解説

コンテンツマーケティング |

こんにちは。SEOコンサルティングサービス「AIアナリストSEO」ライターチームです。

コンテンツマーケティングとは、コンテンツの制作・発信を行うことで顧客を育成し、商品やサービスの購買につなげるマーケティング手法です。自社のWebサイトを運営中で、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、コンテンツマーケティングの概要や導入が進む背景、メリット・デメリットなどを解説します。実践手順やポイントも解説するので、ぜひ役立ててください。

目次

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値があるコンテンツを制作・発信することにより、見込み客を育成し、企業や商品のファンになってもらうマーケティング手法です。ブログなどのWebメディアだけでなく、SNSなど見込み顧客と接点のあるさまざまなメディアで活用されています。

既に商品やサービスに興味がある顧客ではなく、ニーズが顕在化していない潜在顧客を重視している点が特徴です。

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コンテンツマーケティングの導入が進む背景

コンテンツマーケティングは、なぜ導入が進んでいるのでしょうか。以下で解説します。

消費者の広告疲れ・購買プロセスの変化

従来はテレビCMや有料広告など、企業側から消費者へ情報を発信する「アウトバウンドマーケティング」というマーケティング手法が主流でした。しかし、消費者が接触する広告の量が膨大になるにつれ、消費者は「広告疲れ」を感じるようになりました。

また、インターネットやSNSの普及により、情報収集手段が増えたことで、商品やサービスの購入にいたるプロセスにも変化が生じました。消費者自らが事前に情報を収集し、検討をつけたうえで店舗を訪れたり、Webサイトを訪問したりするようになりました。このような背景により、企業は消費者の悩みを解決し、満足度を高めるようなコンテンツの制作・発信が求められるようになったのです。

Googleアルゴリズムのアップデート

Googleアルゴリズムのアップデートにより、コンテンツの質が重視されるようになったことも、コンテンツマーケティングの導入が進む要因のひとつです。

たとえば2011年には、低品質なコンテンツの検索順位を下げる、パンダアップデートが実施されました。また2012年には、低品質な被リンクが多いなど、不正なSEO対策を行うWebサイトの順位を低下させる、ペンギンアップデートも行われました。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

コンテンツマーケティングと間違えやすいものに、コンテンツSEOがあります。それぞれの違いについて紹介します。

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、ユーザーに役立つコンテンツを配信することで、Webサイトの検索順位を上げる施策です。設定した想定読者に役立つコンテンツを作成し、検索エンジンからの評価を高めていきます。検索上位を狙い、Webサイトへのアクセス数を増やすのが目的です。

コンテンツマーケティングとの違い

コンテンツマーケティングは、コンテンツを通して、見込み客を育成し、商品やサービスの購買につなげるのが目的です。そのため、対象とする媒体は、検索エンジンやSNS、メールなど多岐に渡ります。一方コンテンツSEOは、Webサイトの検索順位を上げるのが目的なため、検索エンジンのみを対象とします。

コンテンツマーケティング導入のメリット

コンテンツマーケティングは、どのような利点があるのでしょうか。具体的なメリットを紹介します。

潜在顧客にアプローチできる

コンテンツマーケティングは、顕在顧客だけでなく、潜在顧客にもアプローチできます。適切なタイミングで、それぞれのニーズに合ったコンテンツを配信できるためです。潜在顧客には、商品のメリットや特徴を紹介するコンテンツではなく、悩みの顕在化を目的としたコンテンツを配信できます。

コンテンツが資産になる

自社媒体で公開したコンテンツは、基本的にWeb広告のように掲載期間に限りがないため、資産として残り続けます。修正や更新の作業は必要ですが、継続することで安定的な流入が見込めるコンテンツを作成できるでしょう。

顧客ロイヤリティが高められる

継続的に発信された有益なコンテンツは、顧客ロイヤリティを高めます。コンテンツを通して、企業と見込み顧客との間に関係性が構築され、顧客は企業や商品に愛着をもつようになるでしょう。

低予算で始められコストパフォーマンスが高い

コンテンツマーケティングは、Web広告のように掲載しているだけで費用を支払う必要がなく、低予算で始められます。また、インターネット上に半永久的に公開できるため、一度配信されればその後も検索エンジンからの集客が見込めます。

自社のブランド力を高められる

有益なコンテンツを継続的に発信することで、自社のブランド力を高められます。良質なコンテンツが多いほど、顧客からポジティブなイメージを持たれやすくなります。専門的な知識を提供すれば、その業界におけるポジションも確立できます。

CV率が高い・自然な形で拡散されやすい

コンテンツマーケティングでは、顧客が能動的に情報にアクセスするため、CV率が高くなる傾向にあります。また、良質なコンテンツと判断されれば、SNSなどでシェアされ、自然な形で情報が広がっていきます。

コンテンツマーケティング導入のデメリット

ここでは、コンテンツマーケティングのデメリットについて紹介します。

コンテンツ制作に時間・手間がかかる

良質なコンテンツを制作するには、キーワードの選定やペルソナ設定、情報収集など、さまざまな手順を踏む必要があるため、手間と時間がかかります。まずは優先順位をつけ、できることから着手することが大切です。

短期間で効果は出ない

ブログなどを公開した後、Googleクローラーにインデックスされるまでには時間がかかります。また、検索上位に表示されるためには、コンテンツの数を増やしたり、適切なSEO対策をしたりする必要があるため、効果が出るまでには一定の時間が必要となります。

継続的な配信が必要

コンテンツマーケティングでは、継続的にコンテンツを発信する必要があります。良質なコンテンツを蓄積することで、潜在顧客が増えていくためです。新しいコンテンツの配信が滞ると、ユーザーの離脱に繋がる可能性があります。

効果測定がしづらい

従来のWeb広告の場合、広告を出した後の効果がわかりやすいのに対し、コンテンツマーケティングは、どのコンテンツが商品購入や問い合わせに貢献しているのかが、効果測定が難しいです。ただし、複数のKPIを設定することで、効果を測ることは可能です。

コンテンツマーケティングの実践ステップ

コンテンツマーケティングを成功させるための具体的なステップを紹介します。

1.目的・ゴールを定める

コンテンツマーケティングによって達成したい、目的やゴールを決めます。目的やゴールによって制作すべきコンテンツの内容も変わるため、それらを明確にすることが大切です。

2.環境分析をする

環境分析とは、その分野における自社の立ち位置や、自社を取り巻くさまざまな状況を分析することです。その分野における自社のポジションを知ることで、競合に勝る点やセールスポイントなどが定まります。コンテンツマーケティングにおける環境分析では、「市場」「競合」「自社」の3方向から状況を確認する「3C分析」が有効です。

3.ペルソナを設定する

ペルソナを設定し、商品やサービスを購入してくれる想定読者像を明確にすることで、そのニーズを理解でき、発信すべきコンテンツの内容も決まります。性別や年齢、居住地域などの基本的な属性のほか、生活スタイルや商品への認知度なども設定しましょう。

4.コンテンツを設計する(カスタマージャーニー作成)

カスタマージャーニーを作成し、コンテンツ設計を行います。カスタマージャーニーとは、顧客がどのように商品やサービスを知り購買に至るか、を可視化したものです。顧客が実際に商品を購入するまでの、行動や心理状態を時系列で分析します。

その後、カスタマージャーニーで設定した心理や行動を起こさせるために必要なコンテンツを検討します。公開日に合わせて、制作スケジュールも設定しましょう。

5.媒体を選定する

コンテンツを掲載する媒体やフォーマットを決めます。顧客の年齢や性別、ジャンルなどに合わせて、最適な媒体やフォーマットを決めましょう。同じジャンルでも、ペルソナによっては動画コンテンツの方がよい場合や、PDFコンテンツの方がよい場合があります。

6.CTA・KPIを設定する

CTAとは、Call to Actionの略称で、顧客にこちら側の意図した行動をとらせるように誘導することです。たとえばメールアドレスを登録してもらいたいときは、入力ボックスと送信ボタンを配置します。CTAは、どうすれば最終的にその行動をとってもらえるかを意識して設計しましょう。

KPIとは、目標の達成度合いを示す中間指標のことです。PV数や資料のダウンロード数など、最終的な目標を達成するために、超えるべきことを設定します。一回設定すればよいというわけではなく、状況に合わせて適時変更するのがポイントです。

7.コンテンツを作成する

スケジュールに合わせてコンテンツを作成します。カスタマージャーニーで設定した内容を意識し、タイトルや見出し、全体の文字数などを決めましょう。自社で制作するのが困難な場合は、外注で作成することも可能です。

8.効果測定を行う

公開後は、設定したKPIを達成しているか確認し、コンテンツの効果測定を行います。KPIを達成できなかった場合は、原因を分析し、コンテンツを修正しましょう。修正後も検証をしっかり行い、PDCAサイクルをまわすことが大切です。

コンテンツマーケティングを実施する際のポイント

コンテンツマーケティングを実施する際のポイントを紹介します。

競合の分析をしっかり行う

競合の分析をしっかり行うことで、自社サイトの改善点や追加したほうがよいコンテンツなどが分かります。競合サイトの内容や更新状況、SNSなどを確認し、自社サイトの質を向上させましょう。

ターゲット像を細かく設定する

コンテンツマーケティングは、さまざまなタイプの顧客に対し良質なコンテンツを届けるため、ターゲット像を細かく設定しましょう。ターゲット像を細かくすると、より正確に潜在顧客へアプローチできます。

適切なタイミングを図ってコンテンツを作成する

顧客が求めているタイミングで、コンテンツを作成・発信することが大切です。先回りして顧客のニーズをおさえ、悩みを解決するコンテンツを作成しましょう。

SEO対策を行う

SEO対策を行い、コンテンツを読んでくれるユーザーを増やすことも重要です。SEO対策をしっかり行い、Webサイトへのアクセス量を増やしましょう。

コンテンツを認知してもらう方法

コンテンツを効率的に認知してもらう方法を紹介します。

SEO

SEO対策を行いWebサイトを検索上位に表示することで、ユーザーの流入数が増えます。SEO対策を行う際は、コンテンツの内容はもちろんのこと、内部リンクの設計やサイト構造なども見直しましょう。

Web広告

コンテンツマーケティングは、Web広告と併用すると、さらに効果が見込めます。検索エンジンに登録されていないコンテンツにも、潜在顧客を誘導できるためです。リスティング広告や動画広告などを活用して、Webサイトの認知度を高めましょう。

メールマーケティング

自社メディアへの集客ツールとして使えるのが、メールマーケティングです。顧客に役立つコンテンツを用意し、メルマガ内でそのページにアクセスするように誘導すると良いでしょう。

SNSマーケティング

TwitterやInstagramなどのSNSは、若い世代を中心としたユーザーが多く、魅力的なコンテンツほど共有される傾向にあります。いいねや返信機能などを活用し、ユーザーとうまくコミュニケーションをとれれば、コンテンツの認知度も向上するでしょう。

プレスリリース

プレスリリースは報道機関を対象としているため、信頼できると認識されることが多いです。企業や商品が広く知られるきっかけにもなるので、認知度拡大に活用しましょう。

コンテンツマーケティングがうまくいかない原因

コンテンツマーケティングがうまくいかないのは、なぜなのでしょうか。具体的な原因を紹介します。

企業目線で消費者のニーズに沿っていない

企業目線で顧客のニーズをおさえていないコンテンツではうまくいきません。顧客は、企業がアピールしたい内容ではなく、自分に役立つ情報を求めているためです。コンテンツマーケティングでは、顧客の悩みを解決する情報を適切に発信しましょう。

自社の商品・サービスとの関連性が薄い

良質なコンテンツでも、自社の商品・サービスとの関連性が薄い内容では購買に繋がりません。売上アップが目的なら、商品を購入してくれそうな人の課題を解決するようなコンテンツを作成しましょう。

定期的に更新されていない

更新頻度が低いと、顧客との接点も少なくなり。検索エンジンからの評価も低くなるので、制作スタッフをチーム制にするなどして、定期的に更新できる仕組みを作りましょう。

効果測定が不十分・活かせていない

コンテンツマーケティングでは、公開後の効果測定をしっかり行う必要があります。明確な評価基準を決めて、目標を達成できているかを確認しましょう。効果が出ていないコンテンツは、検証と改善を繰り返して最適化していきます

コンテンツマーケティングの今後は?

コンテンツマーケティングは、将来的にどうなるのでしょうか。今後考えられる展望を紹介します。

オウンドメディアだけではない、多様化するチャネル

コンテンツマーケティングといえばオウンドメディア、と考えられがちですが、実際はそうでもありません。いまや自社コンテンツの活用法は、Webサイトだけでなく、YouTubeやTwitterなどのSNS、noteなどのブログプラットフォームにも広がっています。

SNSがこれだけ日常生活に浸透していることを考えれば、今後さらにコンテンツの届け方も多様化していくことが予想されます。今後は、複雑化するチャネルにどう対応していくかが重要になるでしょう。

まとめ

コンテンツマーケティングは、インターネットやSNSの普及により情報入手手段が増えた現代において、非常に効果的なマーケティング手法です。良質なコンテンツを継続的に発信することで、潜在顧客にアプローチでき、顧客ロイヤリティや自社のブランド力の向上にもつながるでしょう。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

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