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Googleアナリティクス(GA4)とは?導入方法から設定・使い方まで解説
アクセス解析 |
こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。
Googleアナリティクス(GA4)とは、Webサイトのアクセス状況を分析できるツールです。多くの企業が導入しているものの、初心者が使いこなすためには情報収集が必要です。
この記事はWebマーケターに向け、Googleアナリティクスについて解説します。導入方法や分析時に必要な指標なども解説しているので、参考にしてください。
目次
- Googleアナリティクス(GA4)とは
- Googleアナリティクスの特徴
- UAとの違い
- Googleアナリティクスを使うメリット・デメリット
- Googleアナリティクスの導入方法
- Googleアナリティクスの基本的な使い方
- Googleアナリティクスで押さえておくべき2つのレポート
- Googleアナリティクスで必要な初期設定
- Googleアナリティクスのデータを出力する方法
- タイプ別|Googleアナリティクス解析の事例
- 有料版のGoogleアナリティクス360とは?
- Googleアナリティクスの注意点
- まとめ
Googleアナリティクス(GA4)とは
Googleアナリティクスとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。アクセス解析とは、Webサイトへのアクセス状況をさまざまな視点から分析することです。GA4は、正式名称を「Googleアナリティクス4プロパティ」といい、最新版のGoogleアナリティクスとして2020年10月にリリースされました。
Googleアナリティクスは、登録したWebサイトのユーザー行動について、ユーザーの属性や訪問したページ、成果の達成率、広告効果や反響調査などを分析します。多くの企業が導入していますが、正式なマニュアルがなく、担当者が情報を収集して自主的に学ぶ必要があります。
Googleアナリティクスでできること
集計データをもとに、さまざまな施策に活かせます。クリックの多い広告や効果を比較は、広告戦略立案に欠かせません。人気を集めるコンテンツや商品がわかれば、クリックしやすい位置に変更するなどWebサイト設計に活用可能です。頻繁にWebサイトを訪れる人の年齢・性別・趣味などがわかれば、そのターゲット層に向け、効果的なマーケティング施策が打てます。
Googleアナリティクスの特徴
最新のGoogleアナリティクスであるGA4には、主に3つの特徴があります。それぞれ解説します。
機械学習の導入
まず、機械学習を導入し、過去のデータから将来の予測ができるようになりました。Googleが自動的にデータを解析し、購買意欲や離脱意欲の高いユーザーがリスト化されます。現在はアプリやECといった購入を行うWebサイトに限られますが、購入の可能性、離脱の可能性、予測の収益の3つを予測できます。
Webサイトとアプリを横断した計測
前述したように、Webサイトとアプリを横断したデータを計測できる点も大きな特徴です。ユーザーがスマートフォンのアプリで商品を探し、タブレットからWebサイトにアクセスして購入するといった、複数のデバイスをまたぐ行動をしても、同一ユーザーとして計測します。ユーザーがどのように行動したのかを明らかにできます。
自動計測機能の充実化
UAでタグの設定をする必要があったイベントが、GA4では自動計測できます。具体的には「動画エンゲージメント」「サイト内検索」「スクロール数」「離脱クリック」などがあげられます。設定に苦労していた人も、GA4では容易に計測できる点は魅力です。
UAとの違い
UAとは、従来のGoogleアナリティクスで、2023年7月にサポートが終了しました。UAとGA4の基本的な違いは、分析軸の違いです。UAはWebサイトのページ単位の計測を行っていましたが、GA4ではユーザーを重視する軸に変わりました。
近年は1人のユーザーが複数のデバイスを使い、Webサイトやアプリをまたぐ行動が当たり前になりました。GA4ではWebサイトとアプリの両方を訪問しても、同一ユーザーと認識できることが特色です。
Googleアナリティクスを使うメリット・デメリット
無料で使えるツールですが、使いづらい一面もあります。ここでは、メリット・デメリットについて解説します。
メリット
高機能でありながら、無料で使えることが最大のメリットです。ユーザーがどこから来て、どのページを訪問し、どのくらい売り上げにつながったのかを可視化できます。定番ツールであるため、世の中に多くの情報が存在し、わからないときも検索すれば、すぐに解決方法が得られます。Googleサーチコンソール、Google広告など、ほかのツールと連携可能で、活用方法が充実しています。
デメリット
アクセス解析初心者にとっては、確認項目が多くてわかりづらい一面があります。初期設定でも分析できますが、効率的な分析にはカスタマイズが欠かせません。そのためには機能を理解し、設定する手間がかかります。Webサイト内をどのように回遊したのかというマクロな分析は得意ですが、各ページでのアクションなどミクロ分析には不向きです。
Googleアナリティクスの導入方法
案内に沿って入力していけば、初心者でも簡単に導入可能です。ここでは、3つの手順に分けて解説します。
1.Googleアカウントを作成する
Googleアカウントを持っている場合はログインし、持っていない場合は新しく作成します。氏名など必要事項を入力すれば、簡単に作成できます。複数人でレポートを共有する場合は、各閲覧者のアカウントも必要になります。
2.Googleアナリティクスに登録する
Googleアナリティクスに登録する作業を行います。「測定を開始」をクリックし、登録画面で必要事項を入力しましょう。アカウント名に任意の名称を記載し、アカウントのデータ共有設定のチェックを確認します。プロパティの設定では、名称、タイムゾーン、通過、ビジネス情報などを入力し、最後に利用規約に同意すれば設定完了です。
3.トラッキングコードを設置する
登録が完了すると、トラッキングコード(グローバルタグ)が発行されます。Googleアナリティクスを稼働させるために、情報を得たい全ページに書き込む必要があります。導入方法については、以下のページで詳しく解説しています。参考にしてください。
※参考:Googleアナリティクス導入時の設定・設置方法【初心者向け】
GA4の基本的な使い方
Webサイトへのアクセス数を調べる
Googleアナリティクスでは、Webサイトへのアクセス数を「ページビュー数」と「セッション数」という2種類の方法で確認することができます。両者の違いはユーザーがサイト内で複数のページを閲覧した場合もセッション数は1とカウントされることです。
ページビュー数
ページビュー数とは、Webサイトで表示されたページの閲覧数のことです。Webサイト全体のページビュー数の概要は以下の方法で確認できます。
①「レポート」>②「ライフサイクル」>③「エンゲージメント」>④「概要」の順にクリックします。
「表示回数」の表記で示されている数字がページビュー数にあたります。
各ページのページビュー数は以下の方法で確認できます。
①「レポート」>②「ライフサイクル」>③「エンゲージメント」>④「ページとスクリーン」の順にクリックします。
セッション数
セッション数とは、ユーザーがWebサイトにアクセスした回数です。先述した通りページビューとの違いは、ユーザーが複数ページを閲覧した場合もセッション数が1とカウントされることです。セッションが日付をまたぐ場合もセッション数は1とカウントされます。この点に注意しましょう。
セッション数は以下の2種類の方法で確認できます。
1.Webサイト全体のセッション数を確認する
Webサイト全体へのセッション数は以下の方法で確認できます。
①「レポート」>②「ライフサイクル」>③「集客」>④「トラフィック獲得」の順にクリックします。
詳しい数字は画面を下にスクロールすると確認できます。
2.ランディングページ別にセッション数を確認する
ランディングページ別のセッション数は以下の方法で確認できます。
①「レポート」>②「エンゲージメント」>③「ランディングページ」の順にクリックします。
特定のページのセッション数を確認したい場合は検索窓にページパス(URL)を入力します。
Webサイトへの流入経路を調べる
GA4の「集客」セクションでは、Webサイトへの訪問がどのような経路を通じて行われたかを確認できます。「概要」を見ると、検索エンジン、SNS、ダイレクトアクセスなど、さまざまな流入経路の比率が表示されます。これにより、どのチャネルが効果的に集客できているのかを分析し、マーケティング戦略の改善に役立てることができます。主な流入経路は以下の通りです。
- Organic Search:自然検索
- Direct:ブックマークやメールマガジン
- Referral:リンク
- Paid Search:リスティング広告
- Display:ディスプレイ広告
Webサイトへの流入経路は以下の方法で確認できます。
①「レポート」>②「集客」>③「トラフィック獲得」の順にクリックします。
探索機能を使ってレポートを作成する
GA4の探索機能を使うと、特定のデータをピックアップして詳細なレポートを作成できます。例えば、特定のページのトラフィック状況やユーザーの行動パターンを分析し、カスタマイズしたレポートを作成することが可能です。この機能を使いこなすことで、必要なデータだけを効率的に抽出し、さらに深いインサイトを得ることができます。
探索レポートの詳しい使い方については以下の記事で詳しくご紹介しています。
参考:GA4の探索とは?探索の使い方や手法、共有する手順、レポートとの違いを解説Googleアナリティクスで押さえておくべき2つのレポート
GA4には、「レポート」と「探索」という2つのレポートがあります。ここでは、機能や特徴について解説します。
レポート
レポートは、基本的なレポートを確認できます。ユーザーがよく閲覧するページ、日別のコンバージョンや売上推移など、デフォルトで用意された定型フォーマットの十数種類のレポートを見られます。Webサイトの状況を大まかに把握したいときに最適です。
探索
探索は、ディメンションと指標を好きに組み換えて、自由にレポートを作成できます。UAのカスタムレポートに近い機能で、曜日別のアクセス数、地域別のユーザー数などの、より詳細な分析をするときに最適です。複数のフォーマットが用意されているため、分析目的に応じて利用すると便利です。
Googleアナリティクスで必要な初期設定
正しいデータを効率的に収集するためには、初期設定が必要です。ここでは、最初に設定すべきポイントを解説します。
データ保持期間を14か月に変更する
GA4のデフォルトでは、データの保持期間が2か月設定のため、最長の14か月に変更しましょう。設定する際は、管理>データ設定>データ保持をクリックしましょう。
イベントデータの保持のプルダウンをクリックして「14か月」に変更し、保存を押すと設定できます。
コンバージョンを設定する
コンバージョンとは、商品購入や問い合わせ、資料請求といった売上につながるイベントです。設定>イベントをクリックし、コンバージョンとして計測したイベントをオンにしましょう。
GA4のコンバージョンを設定する方法については、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。
※参考:GA4のコンバージョンを設定する方法とは|UAとの違いや注意点についても解説IP除外設定を行う
IP除外設定とは、自社やクライアント、制作会社からのアクセスを除外するための設定です。正確なデータを収集するためには、自社内の関係者によるアクセスを除外しなければなりません。
【設定手順】
管理>データストリームをクリックします。データストリームに遷移後、設定したいホスト(ドメイン)を選択します。
タグ設定をクリックします。
さらに、「すべて表示」をクリックします。
「内部トラフィックの定義」をクリックし、除外したいIPアドレスを登録しましょう
IPアドレスの除外設定の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
※参考:GA4でIPアドレスの除外設定をする方法|設定方法や除外すべき理由、注意点も解説クロスドメインを設定する
クロスドメインとは、1つのWebサイト内に複数のドメインが使用されている状態です。たとえば問い合わせフォームやブログを、別ドメインとして運用しているケースがあげられます。クロスドメインを設定すれば、複数のドメインを横断して、1つのWebサイトとして計測できます。
【設定手順】
管理>データストリームをクリックします。ウェブから該当のドメインを選択します。
Googleタグ配下の「タグ設定を行う」を選択します。
「ドメインの設定」し、クロスドメインが必要なドメインを記入しましょう。複数選択したい場合は、「条件を追加」をクリックすると行の追加ができます。
Googleアナリティクスのデータを出力する方法
先述した5つの指標を見る際に、データを取得して活用するための基本的な使い方について解説します。
取得・比較したい表示期間を設定する
初期設定では、直近1週間のデータがレポートとして表示されます。右上の日付設定で、青字の期間を変更すれば、過去データの閲覧が可能です。比較にチェックを入れると、週ごと、1か月ごとといった期間ごとのデータ比較も可能です。同じ期間での比較はもちろん、希望する期間のカスタム設定もできます。ユーザー、集客、行動、エンゲージメントなど、それぞれの指標で確認できます。
【手順】
レポートを選択し、右上の表示期間にある▼をクリックしますカレンダーから任意の期間を指定し、適用をクリックしたら完了です。
データをエクスポートする
レポートをエクスポートすれば、報告書作成に活用できます。
【手順】
データの期間を選択し、必要なレポートが表示できたら、右上の「このレポートを共有」をクリックしましょう。「リンクを共有」はレポートへのリンクを他ユーザーと共有でき、「ファイルをダウンロード」はPDFまたはCSV形式でレポートをダウンロードできます。
タイプ別|Googleアナリティクス解析の事例
アクセス解析する際に、Webサイトのタイプ別に見るべきポイントがあります。ここでは、タイプ別に事例を解説します。
BtoBサイト
BtoBサイトの一般的なフローは、以下のとおりです。
- Webサイトへの集客
- コンテンツにより信頼を得る
- 資料ダウンロードや見積もり依頼といったコンバージョン
よく閲覧されるページと離脱するページの差、ユーザーの分布、流入元、コンバージョンの達成率がポイントです。それぞれのポイントで行動を分析し、改善策を検討しましょう。
Eコマース
Eコマースとは電子商取引のことで、ネット通販を指します。Eコマースの実装には、計測する対象ページにdataLayerの記述追加、Google Tag Manager(GTM)上での設定追加が必要です。設定すればレポート>収益化レポートで確認できます。商品詳細から購入完了までの流れを計測することが可能です。
FAQサイト
よくある質問と回答を用意し、問題解決を目的としたWebサイトです。問い合わせ数を減らしたい、顧客満足度を上げたいなど、自社の目的に合わせた効果測定が必要です。どのようなコンテンツが見られているのか、必要なコンテンツが用意されているのか、ユーザーがたどり着けているのかを調査・分析しましょう。
リニューアルしたWebサイト
Webサイトをリニューアルする際は、リニューアル前に現状の課題を把握する必要があります。自社サイトの強みや弱みを把握し、目的に合わせたサイト設計を行うヒントが得られます。リニューアル後も分析し、アクセス数が減少しているページがあれば、内部リンクや設定ミスがないのかを洗い出しましょう。
有料版のGoogleアナリティクス360とは?
無料版のほかに、有料版のGoogleアナリティクス360があります。ここでは無料版との違いや、選び方について解説します。
無料版と有料版の違い
有料版は、無料版よりも機能が優れています。無料版は集計結果が24〜48時間程度で反映されますが、有料版はデータ更新速度が4時間以内と、より実数値に近いデータが確認できます。また、他サービスとの連携が可能になる、データ量が無制限になる、サポートが受けられるなど特典があります。
どちらを選ぶべき?
有料版であるGA360もありますが、まず無料版のGA4がおすすめです。
UAは有料版も2024年7月1日にデータ計測が終了する予定です。サポート終了日は発表されていませんが、今後アクセス不可となる可能性があります。有料版を使っていても、分析を続ける場合はGA4への移行が必要です。
Googleアナリティクスの注意点
GA4とUAの数値の違いや、機能・管理画面の変更について注意しなければなりません。ここでは、注意点について解説します。
GA4とUAの数値に違いが生じる
GA4とUAは同じ名前の指標でも、計測の定義が異なる場合があり、比較すると数値に差異が生じます。たとえばセッション数は、以下の違いがあります。
- UA:日付が変わると新しくカウントされるため、カウントは2
- GA4:日付が変わってもセッションは途切れず、1のまま
コンバージョン数、離脱率、直帰率、ユーザー数においても差異が生じます。
今後も機能や管理画面が変更される可能性がある
GA4がリリースされてからも、しばしば機能や管理画面の変更が行われています。今後も変更される可能性があるため、現時点で身につけた知識だけで運用していけるとは限りません。より快適に使うために、情報収集やGA4を使いこなすための学習が必要です。
まとめ
Googleアナリティクスとはアクセス解析するツールで、GA4は最新版のGoogleアナリティクスです。ユーザー行動を把握し、Webサイトの改善につなげられます。自社でのアクセス解析が不安な場合は、ツールの導入が有効です。
「AIアナリスト」は、AIがアクセス解析を⾃動で⾏い、重要な改善ポイントを教えてくれるツールです。38,000サイトを改善したノウハウで、Webサイトの膨大なデータを分析し、成果を伸ばすための改善ポイントをデータ根拠とともに届けます。Googleアナリティクスに連携するだけで利用可能で、設定は2分で終わります。まずは無料版からお試しください。
この記事の執筆者
株式会社WACUL
株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。