GA4が使いづらい5つの理由は?導入する3つのメリットも解説

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UA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4(Google アナリティクス 4)に移行したことで、使いづらいと感じている人も多くいるでしょう。この記事では、GA4の運用で悩んでいる人に向けて、GA4が使いづらい5つの理由について解説します。GA4を導入する3つのメリットも解説しているので、参考にしてください。

目次

GA4が使いづらい理由1 UAと考え方が変わった

GA4を使いこなすには、考え方の違いを理解しなければなりません。ここでは、UAとの違いについて解説します。

ユーザーを軸にして分析するツールになった

UAはセッションを分析の軸としていましたが、GA4ではユーザーベースに転換しました。セッションとは、ユーザーがWebサイトを訪問してから離脱までの一連の行動です。年齢や性別、ページのスクロール、資料のダウンロードなど、UAでは計測できなかったユーザー行動を可視化できるようになりました。

イベント単位で計測されるようになった

UAではページビュー単位で計測されていたものが、GA4ではイベントとして計測されるようになりました。セッション、イベント、eコマースなどのすべての項目をイベントと計測することで、同じページに滞在するユーザーを詳細に分析できますが、これまでの計測に慣れていた人が混乱する原因にもなっています。

GA4が使いづらい理由2 新たな用語が増えた

GA4を使いこなすには、新たな用語や意味を理解しなければなりません。ここでは、知っておきたい用語について解説します。

エンゲージメントセッションとは

エンゲージメントとは、ページビューやページのスクロール、リンクのクリックなどのユーザーの操作です。以下のいずれかに当てはまる場合に計測されます。

  • 10秒以上のWebサイトの閲覧
  • 1件以上のコンバージョンの発生
  • 2つ以上の画面やページの表示

アクティブユーザーとは

アクティブユーザーとは、Webサイトやアプリにアクセスした個別ユーザー数です。別のタブでページを開いていても、そのタブを選択せず前面に表示されていない状態の場合は、計測の対象になりません。UAのユニークユーザー数とは異なります。

GA4が使いづらい理由3 UAの数値と合わない

考え方や計測方法の違いにより、UAとGA4のデータは単純な比較ができません。ここでは、違いについて解説します。

セッション数の違い

セッション数は、GA4の方がUAよりも少なくなる傾向があります。たとえば、途中で日付が変わった場合や途中で参照元が変わった場合に、以下の違いが出ます。

UA 別セッションとして認識され、カウントは2
GA4 同一セッションとして認識され、カウントは1のまま

よってGA4の方が、セッション数が少なくなります。

コンバージョン数の違い

コンバージョン数は、GA4の方が多くなりやすくなります。1回の訪問で2回以上のコンバージョンがあった場合を例にします。

UA 何度発生しても、カウントは1のまま
GA4 発生した回数に合わせて、その都度計測

そのため、GA4は発生するたびに数が増えます。

ユーザー数の違い

ユーザー数は、GA4の方が少なくなる傾向があります。

UA 総ユーザー数を指し、ブラウザ数を計測
GA4 アクティブユーザー数を指し、異なるブラウザからアクセスしても同一ユーザーと認識

UAの場合は、同一ユーザーでもスマートフォンやパソコンなどの、異なるブラウザからアクセスした場合、それぞれをカウントします。

直帰率の違い

直帰率の定義は、GA4とUAで以下の違いがあります。

UA 1ページだけを見てWebサイトを離脱したセッション数を、全体のセッション数で割った値
GA4 エンゲージメントのなかったセッションの割合

前述のエンゲージメントセッションの3つの条件に該当する場合は、1ページだけを見て離脱しても直帰と認識されません。

離脱率の違い

離脱率は、GA4の方が高くなりやすい点に注意しましょう。たとえば離脱数が1、ページビュー数が4、セッション数が2の場合を例にします。

UA 離脱率=離脱数÷ページビュー数=1÷4=0.25
GA4 離脱率=離脱数÷セッション数=1÷2=0.5

UAでは25%、GA4は50%となり、GA4の方が高くなることがわかります。

GA4が使いづらい理由4 レポート画面が変わった

レポート画面の構成や操作方法も変わりました。ホーム、リアルタイム、集客といった代表的な機能を解説します。

ホーム

GA4では、利用頻度の高いレポートを優先的に表示できるようになりました。GA4のホームに表示される主な項目は、以下のとおりです。

  • 過去30分間のユーザー
  • 最近表示したもの
  • 分析情報

レポートのスナップショット

レポートのスナップショットは、レポートをクリックすると表示される画面です。UAのホームと類似した機能を持ちますが、用途別に項目をカスタマイズできる点が異なります。

リアルタイム

レポート内にあるリアルタイムでは、ユーザーに閲覧されているページ、地域などが一画面でカード型で表示されます。UAはリアルタイムレポートのなかで、個別のレポートを確認しなければならなかったため、見え方が大きく異なっています。

集客

レポートの集客内にある概要は、カード型で各項目の数値が表示されます。編集ができ、新しくデータを追加・変更、削除できる点が特徴です。セカンダリディメンションを追加したり、データの絞り込みをしたりできます。

データ探索

データ探索とは、さまざまな切り口で集計し、深掘り分析ができる機能です。UAのカスタムレポートと類似した機能で、ディメンションや指標を自由に設定できます。最初は、用意されているテンプレートを活用すると便利です。

GA4が使いづらい理由5 自分で設定する項目が多い

便利な項目が追加された一方で、使いこなすには各項目を自分で設定しなければなりません。

UAの設定を引き継げない

UAの設定や過去のデータは引き継げないため、GA4の導入時には初期設定が必要です。データ探索、イベント機能などを最大限に使うために、事前の設定が欠かせません。スムーズな運用に向けて、取得したいデータやレポートを事前に整理しておきましょう。

学習コストがかかる

GA4は今後も仕様変更が発生する可能性があります。仕様変更後は、情報収集しながら新たな使い方を覚えなければなりません。社内での勉強会やセミナー参加といった、継続的な学習への投資が必要です。

それでもGA4を導入する3つのメリット

デメリットを感じる一方で、それを上回る導入のメリットがあります。ここでは、3つのメリットについて解説します。

  1. データ計測の設定が簡単
  2. UAではイベント計測のために、都度設定が必要で、コードの作成やWebサイトへの設置が求められるケースもありました。GA4では、オンオフのスイッチの切り替え設定のみで、データ計測ができるイベントがデフォルトで準備されています。データ計測の設定が簡単にしやすく、知識が少ない人でも簡単に計測できます。

  3. Webサイトとアプリをまたぐ分析ができる
  4. UAでは、「アカウント>プロパティ>ビュー」の3代構造でしたが、GA4では、「アカウント>プロパティ>データストリーム」に変わりました。データストリームとは、Webサイトやアプリのことです。同一プロパティ内でWebサイトやアプリのデータを統合し、同一ユーザーと認識して分析できるようになりました。

  5. ユーザーの今後の行動を予測できる

GA4ではGoogleの機械学習モデルを用いて、要件を満たした場合に、ユーザーの今後の行動を予測できます。予測できる行動は以下の3つです。

  • 購入の可能性
  • 離脱の可能性
  • 予測収益

売上予測を把握するだけでなく、コンバージョンに至る可能性の高いユーザーに向けて、Google広告を出稿するといった、施策への活用が可能です。

GA4のデータ分析なら「AIアナリスト」の利用がおすすめ

GA4が使いづらい、分析方法が難しいと感じる場合には、AIアナリストの利用がおすすめです。AIアナリストは、GA4をはじめとしたデータをもとに、データ分析、改善点の提案などを行えるマーケティングDXツールです。GA4やGoogleサーチコンソールなどを連携することで、自動で重要データを可視化できます。

まとめ

GA4は、新しい用語や機能が追加されたため、使いづらいと感じる人が少なくありません。しかし、Webサイトとアプリをまたぐ分析や、行動予測ができるといったメリットも得られます。GA4を活用して、自社のマーケティングや集客施策に役立てましょう。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

株式会社WACUL

株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。