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GA4のキーイベント(旧:コンバージョン)を設定する方法とは|UAとの違いや注意点についても解説

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こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。

2020年にGoogleから「Google Analytics 4(以下、GA4)」がリリースされました。そのため、今まで使っていたGoogleアナリティクスは、GA4に移行する必要があります。

この記事では、GA4のキーイベント(コンバージョン)の設定について解説します。ユニバーサルアナリティクス(以下、UA)との違いや注意点についても解説するので、役立ててください。

目次

Googleアナリティクス4(GA4)とは

GA4とは、2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクスの新バージョンです。GA4は、Webサイトやアプリを訪問したユーザーのアクションや、商品やサービスに興味を持つ年齢層や性別を分析できるアクセス解析ツールです。また、AIを導入しており、ユーザーのアクション履歴から未来のアクションを予測できます。

GA4では、イベントを計測の軸にしています。GA4におけるイベントとは、ユーザーがWebサイトやアプリを訪問してとったアクションのデータです。

GA4におけるコンバーションの設定とは

GA4のキーイベント(コンバージョン)設定とは、UAにおける目標設定のことで、キーイベント(コンバージョン)は「最終的なゴール」を意味します。GA4でのキーイベント(コンバージョン)は、Webサイトやアプリでユーザーにとって欲しいアクションです。具体的には、特定のページへの訪問や商品の購入、資料のダウンロードなどです。

GA4のコンバージョンがキーイベントに変更

2024年3月27日に、正式にGoogleからGA4の「コンバージョン」が「キーイベント」に変更されることが発表されました。

参考:Googleアナリティクスの新機能:コンバージョンとキーイベント

キーイベントとは?

キーイベントとは新しい機能を表す言葉ではありません。今まで「コンバージョン」と呼ばれる設定が大きく2つありましたが、そのうちの片方の名前が今回「キーイベント」に変更となりました。

ツール これまで 今後
GA4(Googleアナリティクス) コンバージョン キーイベント
Google広告 コンバージョン コンバージョン

なぜ名称が変更となるのか?

GA4のコンバージョンがキーイベントに名称変更となった理由は、Google広告におけるコンバージョンと区別するためとされています。

GA4とGoogle広告ではコンバージョンの計測方法が異なります。GA4とGoogle広告で同じユーザー行動をコンバージョンとして計測設定したとしても、計測方法が異なるため数値に差が生じる場合があります。GA4とGoogle広告を併用していると、このコンバージョンの差が分かりにくいということが起きていました。そのためGA4のコンバージョンをキーイベントという名称に変更し、コンバージョンの定義方法を統一することで、これら 2 つのプラットフォームでコンバージョンの測定とレポートをもっとシンプルで直感的に行えるようにしようという狙いがあります。

GA4とUAのキーイベント(コンバージョン)設定の違いとは

GA4とUAのキーイベント(コンバージョン)の設定には、さまざまな違いがあります。UAはGoogleアナリティクスのデータを計測するシステムのことですが、2023年の7月以降、順次廃止されます。ここでは、GA4とUAのキーイベント(コンバージョン)設定の違いについて解説します。

GA4には目標設定のページがない

GA4には、UAのように手動で目標設定するページがありません。UAにおける目標設定とは、サイト内でユーザーにとって欲しいアクションを指します。GA4では設定が一部簡単になっており、UAにて少々複雑だった目標設定は「キーイベント(コンバージョン)設定」をするだけで実装できるようになりました。

GA4はCV数が多くなる

GA4では、CV数が多くなりました。UAは1回の訪問で複数回キーイベント(コンバージョン)しても、CV数は1とカウントされます。GA4は、イベントが発生するたびにCV数がカウントされるため、UAよりもCV数が多いといえます。

GA4のキーイベント(コンバージョン)は全てイベントで設定する

UAには4種類のキーイベント(コンバージョン)がありますが、GA4はキーイベント(コンバージョン)を全てイベントとして設定・計測します。GA4には4種類のイベントがあるため、それぞれについて解説します。

自動収集イベント

自動収集イベントは細かい設定の必要がなく、GA4のタグを設置することにより、自動的にデータが収集されるイベントです。例えば、Webサイトやアプリの閲覧、広告のクリック数、フォームの送信などがあります。

測定機能の強化イベント

測定機能の強化イベントは、ユーザーが起こすキーイベント(コンバージョン)を計測するために役立つイベントです。プロパティ設定で計測ボタンをONにすると、データを収集できます。例えば、ページビューや離脱クリック、ファイルのダウンロードなどが該当します。

推奨イベント

推奨イベントとは、Googleがおすすめしているイベントで、「オンライン販売向け」「ゲーム向け」「すべてのプロパティ向け」に分けられています。「オンライン販売向け」であれば、支払い情報の送信や、購入手続きの開始と完了などのイベントが設定できます。

カスタムイベント

カスタムイベントは、独自に計測したい場合に活用します。イベント名やパラメータ名を手動で設定し、データを収集します。例えば、一定以上のクロールや組織への寄付などが取得可能です。

キーイベント(コンバージョン)はプロパティ1つにつき30個まで設定できる

UAでは、ビュー1つにつきキーイベント(コンバージョン)を20個設定できました。GA4はビューが廃止され、プロパティ1つにつきキーイベント(コンバージョン)の設定が30個まで可能です。プロパティとは、アクセスデータを収集・分析する際に用いる単位です。UAからGA4へ移行する場合は、GA4に合わせてプロパティの区分を見直しましょう。

GA4のキーイベント(コンバージョン)設定に必要な事前準備

GA4のキーイベント(コンバージョン)設定には、事前準備が必要です。以下のように、2つのページを設定しましょう。事前準備を終えたら、2つのページが遷移できるかを確認してください。

ユーザーがアクションをとるページを設定する

GA4のキーイベント(コンバージョン)を設定するには、Webサイトやアプリを訪問したユーザーが、アクションをとるページの設定が必要です。例えば、問い合わせや資料請求、決済をするなどのページが該当します。

サンクスページを設定する

サンクスページの設定も、GA4のキーイベント(コンバージョン)設定には欠かせません。サンクスページとは、ユーザーがアクションをとった後に表示されるページです。サンクスページでは、「購入が完了しました」「お問い合わせを受け付けました」などの文言が表示されます。

GA4のコンバーションを設定する方法

キーイベント(コンバージョン)の設定には、3つのステップが必要です。それぞれについて、以下で解説します。

イベントを設定する

GA4のキーイベント(コンバージョン)を設定するためには、イベントを設定しなくてはなりません。イベントを設定するには、GA4の管理画面上で設定する方法と、GTMを使って設定する方法の2種類があります。以下で、それぞれの方法について解説します。

GA4 の管理画面上で設定する

GA4の管理画面上でイベントを設定する方法は、計測する対象が特定するページへの到達やボタンのクリックなど、シンプルな場合に適しています。また、設定方法がわかりやすいことがメリットです。設定方法は、以下の通りです。

  1. サイドバーの「管理」から「イベント」を表示して、「イベントを作成」をクリックする。
  2. カスタムイベントの「作成」をクリックする。
  3. 表示した画面の「イベント名」を設定する。「イベント名」は自由に設定できるが、Webサイトは共同管理であるため、わかりやすい名前にすることが大切になる。
  4. 同じ画面の「一致する条件」は、「パラメータ」「演算子」「値」の3要素で構成されている。キーイベント(コンバージョン)に合う要素を指定する。
  5. 上記設定後、右上にある「作成」ボタンをクリックして完了させる。

GTMを使って設定する

イベントは、GTMを使っても設定できます。GTMとは、Webサイトやアプリに含まれる「タグ」を簡単に更新する管理システムで、Googleタグマネージャーの略です。「タグ」はトラッキングコードや関連するコードの総称です。

GTMでは、サイドバーに表示される「タグ」と「トリガー」を両方用いて、自由度の高い計測ができます。UAでタグマネージャを使っている場合は、GA4でも流用できます。ただし、GTMを使った設定は、初心者には難しい点に注意しましょう。設定方法は、以下の通りです。

  1. サイドバーの「タグ」をクリックして、「新規」を選択する。
  2. 「タグの種類」は「Googleアナリティクス:GA4イベント」を選択する。
  3. 「設定タグ」は、測定したいプロパティの「データストリーム」にある、「ウェブストリーム」に表示される「測定ID」を入力する。
  4. 「イベント名」を任意で設定する。
  5. 「トリガー」にイベントを計測する条件を指定する。

2.イベントにマークを付ける

イベントが設定できたら、計測したいイベントにキーイベント(コンバージョン)マークを付けましょう。ただし、マークを付けたキーイベント(コンバージョン)が適用されるまでには、数分〜数時間かかる点には注意しましょう。設定方法は、以下の通りです。

  1. GA4の管理画面のメニューにある「管理」のマークを選択する。
  2. 「イベント」を選択する。
  3. 「キーイベント(コンバージョン)としてマークを付ける」のボタンをオンにする。

3.テスト送信をして確認する

イベントを設定して、キーイベント(コンバージョン)マークを付け終えたら、テスト送信をしてキーイベント(コンバージョン)が計測されるかを確認しましょう。イベントにデータが計測されているかは、リアルタイムで確認します。確認方法は、以下の通りです。

  1. GA4のサイドバーの「レポート」から「リアルタイム」を選択する。
  2. 「イベント」で正常にデータが計測されているかを確認する。
  3. データが反映されていない場合は、設定を見直すか時間を置いてから再度確認する。

UAは目標移行ツールを使う

目標移行ツールを使うと、UAの目標をGA4のキーイベント(コンバージョン)のイベントへ自動的に移行できます。ただし、自動的に移行されない目標もあるため注意しましょう。目標移行ツールで移行できる目標は、以下の2つのタイプです。

  • 到達ページの目標:「手続き完了」や「購入確認」などの特定のページにユーザーが到達した数
  • イベント目標:ユーザーが動画再生やSNSでのおすすめなどをした数。

※参考:Google Tag Assistantとは?機能から使い方まで徹底解説!

GA4でキーイベント(コンバージョン)を分析する方法

キーイベント(コンバージョン)を設定できたら、GA4の機能を使ってキーイベント(コンバージョン)を分析します。以下で、分析する方法について解説します。

イベントの発生数を分析する

イベント発生数を確認したい場合には、以下の方法で分析しましょう。

  1. GA4のサイドバーの「レポート」から「エンゲージメント」を選択する。
  2. 「イベント」を開いて確認する。

キーイベントが発生したページを分析する

この方法では、Webサイトやアプリの閲覧、フォームの送信など、「キーイベント」が発生したさまざまなページの確認が可能です。分析方法は、以下の通りです。

  1. GA4のサイドバーの「レポート」から「エンゲージメント」を選択する。
  2. 「ページとスクリーン」を開いて確認する。

流入経路ごとにキーイベント(コンバージョン)数を分析する

ユーザーがキーイベント(コンバージョン)に行き着くまで、どの経路から流入してきたのかを確認する方法は、以下の通りです。

  1. GA4のサイドバーの「レポート」から「集客」を選択する。
  2. 「トラフィック獲得」を開いて確認する。

分析データは、参照元やメディア別でも確認できます。

目標到達までのプロセスを分析する

GA4では探索機能で分析すると、目標到達までのプロセスを分析できます。具体的な分析方法は、以下の通りです。

  1. サイドバーの「探索」から「目標到達プロセス」を選択する。
  2. デフォルトの設定で「ステップの編集」を選択する。
  3. 不要なステップを削除・編集して、フォームのURLや手続き完了ページのURLなど、確認したい経路を指定する。
  4. ステップの設定が完了すると、各ステップで離脱したユーザーを、わかりやすく確認できる。

GA4でキーイベント(コンバージョン)が計測されない場合の確認方法

GA4では、キーイベント(コンバージョン)の設定状況により、キーイベント(コンバージョン)が計測されない場合があります。以下で、確認方法について解説します。

時間を置いて再確認する

新しいキーイベント(コンバージョン)を設定したにもかかわらず計測されない場合は、時間を置いてから再度確認することをおすすめします。キーイベント(コンバージョン)は、設定直後には反映されない場合が多いといわれています。GA4でキーイベント(コンバージョン)が反映されるまでは数時間~1日程度、時間を置いてから計測データを確認してください。

計測タグの設定を再確認する

GA4においては、計測タグが正しく設定されていないと、キーイベント(コンバージョン)が計測されません。計測タグが正しく設定されているかを確認するには、Google Chromeの拡張機能「Google Tag Assistant」の活用がおすすめです。確認方法は、以下の通りです。

  1. Google Tag Assistantをインストールする。
  2. 計測タグを確認したいWebサイトを開き、Google Tag Assistantを開く。
  3. 「Enable」から「Record」の順に選択する。
  4. Webサイトを更新して結果を確認する。

Google Tag Assistantでは計測タグのエラー状況を、色別で表示します。

緑色 タグに問題ない。
青色 軽度の設定エラー、またはWebサイトのタグ設定に改善案がある。
黄色 タグの設定により分析結果に影響を与える可能性がある。
赤色 タグに重大な設定問題がある。

参考:Google Tag Assistantとは?機能から使い方まで徹底解説!

キーイベント(コンバージョン)の設定を再確認する

キーイベント(コンバージョン)が計測されない場合は、GA4の管理画面やGoogleタグマネージャー上のキーイベント(コンバージョン)設定が正しくない場合があります。GA4の管理画面ではイベントやパラメータの設定など、Googleタグマネージャーではタグの種類やトリガーなどの設定が正しいかを確認してください。

除外フィルタ機能がかかっていないか確認する

GA4には、除外フィルタ機能が搭載されており、特定のIPや参照元からのアクセスを除外できます。除外フィルタ機能は有効な機能であるものの、意図せずに設定されていると、正しくキーイベント(コンバージョン)が設定できません。除外フィルタ機能については、以下の方法で確認しましょう。

  1. GA4の管理画面で、「データストリーム」の「タグ付けの詳細設定」を選択する。
  2. 「タグの設定」にある「内部トラフィックの定義」や「除外する参照元のリスト」を確認する。

GA4の導入だけではCV数は計測されない

GA4は、必ずキーイベント(コンバージョン)の設定をしなければならず、導入しただけではCV数を計測できません。GA4ではキーイベント(コンバージョン)設定前のデータをさかのぼることはできないため、導入したらできるだけ早く、キーイベント(コンバージョン)を設定しましょう。

まとめ

GA4は、ユーザー単位でのキーイベント(コンバージョン)計測ができる、便利なアクセス解析ツールです。GA4のキーイベント(コンバージョン)を正しく設定して、分析結果から自社サイトの改善につなげましょう。GA4の設定や分析に不安がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

株式会社WACUL

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