Webマーケティング戦略に必要なフレームワーク10選|使い方や注意点なども解説

マーケティング基礎 |

こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。

Webマーケティングは、考えるべきことが多い分野であり、フレームワークの活用が重要になります。しかし「フレームワークについてよくわからない」人も多いでしょう。

この記事では、フレームワークの概要やメリット、使い方について解説します。この記事を読むことで、フレームワークについて理解し、実際に活用できます。ぜひ参考にしてください。

目次

Webマーケティングにおけるフレームワークとは?

フレームワークは、「思考の手法」「思考の枠組み」を指します。戦略を立てたり、何かの要因を分析したりする際に、フレームワークを活用します。Webマーケティングでのフレームワークは、Webマーケティングの特定の事象を考えるのに役立ちます。

Webマーケティングにおけるフレームワークの重要性

Webマーケティングは、特に成果決定要因が多い分野です。そのため、様々な要素を考えながら、戦略立案・施策実行を行う必要があります。

多様な成果決定要因が存在する中、戦略を考えるために重要なのがフレームワークです。Webマーケティングのあらゆる事象を漏れなく理解することで、最適なマーケティングができます。

フレームワークのメリット・デメリット

ここでは、フレームワークのメリットやデメリットを解説します。

メリット

メリットは、効率よく現状分析や思考整理ができる点です。目的に合わせたものを用いることで、課題分析も行いやすくなります。

また、フレームワークで課題の全体像を可視化することによって、メンバー間で意識の共有が進みます。プレゼンや打ち合わせも効率的になり、手早く正確にプロジェクトを進められます。

デメリット

デメリットは、メンバー全員に高い理解度が求められる点です。そもそも全員がフレームワークの使い方を理解している必要があり、答えを導き出すものではないので、現状分析の先を考える力が必要になります。

またフレームワークにこだわりすぎて、他の問題を見落としてしまうという恐れもあります。

Webマーケティング戦略に必要な4つの工程とフレームワーク

Webマーケティング戦略に必要になる4つの工程は、「現状分析」「企画立案」「戦略の可視化」「施策の振り返り」です。ここでは、それぞれの工程に必要なフレームワークを解説します。

「現状分析」のフレームワーク

現状分析は、Webマーケティングの基礎であり、大切な作業です。なぜなら何らかの課題が発生した際、チームでの「現状分析」をもとに対応策を考えるからです。

現場分析では、問題点を追求するため、様々な検証が目的になります。主に必要なフレームワークとして、以下3つを解説します。

5WHY分析

5WHY分析は、ある事象について「なぜ(Why)起きるのか」を5回繰り返す分析方法です。ある事象を分析するためには、事象の根本原因を探る必要があります。5WHY分析は、問いかけの工程を繰り返すことで、「そもそもなぜそうなっているのか」を考えるフレームワークです。

例えば「売上が1年間で20%減っている」という事象に対して、「なぜ?」と問いかけます。そしてその後「来客数が減っている」という結論が出るとします。そこで「来客数が減っているのはなぜ?」と2回目の問いかけをし、以降5回になるまで「Why」を繰り返します。

ロジックツリー分析

ロジックツリー分析は、問題の原因と考えられる要素を複数挙げ、さらにそれぞれの原因を探るフレームワークです。問題がツリー状に並べられていくので、そこから課題解決のための対策を探します。

例えば「売上が10%減っている」事象から、「来店率の減少」「広告費の減少」の2つの原因を考えたとします。次に、それぞれの原因をさらに深く考えていき、物事の根本原因を探っていきます。

3C分析

3C分析のCは、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」です。これら3つの要素を分析し、成功要因を探っていく手法です。この成功要因をKSF(Key Success Factor)と呼びます。

市場・顧客の分析は、マクロとミクロの2つの分析を行います。また、競合の分析では売上や社員数・市場シェアなどを見ていきます。これらの分析を踏まえたうえで自社の分析を行い、具体的な戦略を立てていきます。

「企画立案」のフレームワーク

「現状分析」の次にするのは「企画立案」です。特に、CV率(コンバージョン率)を向上させるための対策を考えます。

特にWebマーケティングでは、顧客がアクションしたくなる要素を分析します。重要なフレームワークとして、以下3つを解説します。

4C分析

4C分析は顧客にとっての商材や売り方を決定するために使われます。4C分析のCはCustomer value(顧客価値)、Cost(顧客コスト)、Convenience(利便性)、Communication(コミュニケーション)です。

顧客価値は商材自体の価値、顧客コストはいわゆる価格戦略を指します。また利便性の項目では、「顧客にとってどんな場所・手法で販売すると便利か」を分析します。そしてコミュニケーションの項目では、SNSやセミナーなど、広告・販促方法を考えます。

4P分析

4P分析は、自社の製品や価格、流通やプロモーションを一から見直す手法です。4C分析と同じく、各要素をそれぞれ分析します。Product(製品・サービス)の項目では、どのような製品やサービスを提供するのかを考えます。

同じようにPrice(価格)やPlace(販売場所・提供方法)、Promotion(販促活動)を分析します。顧客側の視点だけでなく、企業側の視点からマーケティングの課題を発見できます。

STP分析

STP分析は、Segmentation(市場細分化)、Targeting(狙う市場の決定)、Positioning(自社の立ち位置の明確化)の英単語の頭文字をつなげたもので、それぞれの要素を分析する手法です。業種や商材を問わず使用できるフレームワークで、新しくビジネスを展開する際によく使われます。

まずはSegmentationで市場の細分化をし、Targetingで狙うべき市場を決定します。その後、Positioningで、「市場でどのポジションを取るか」を考えていきます。

「戦略の可視化」のフレームワーク

次に「戦略の可視化」を行いましょう。有用なフレームワークとして、以下2つを紹介します。

KPIツリー

KPIは、組織目標達成の度合いを意味する単語です。KPIツリーは、最も向上させたいものを1つ決定し、それを構成する要素を分解していく作業です。例えばWebマーケティングの分野では、「売上」や「会員数」がKPIに設定されることが多いです。

KPIが設定できたら、そこに具体的な数値を当てはめ、ボトルネックになっている要素の特定作業をします。KPIツリーは、その構造上視覚的にわかりやすく、チーム内でも共有しやすいというメリットがあります。

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスに関わる一連のプロセスを視覚化したものです。全部で4つのプロセスがあり、それを順に設定していきます。

まずはペルソナの設定をします。ペルソナは、架空の顧客モデルを指し、年齢や性別・住所・職業・趣味など詳細に決めていきます。次にペルソナの行動を設定し、行動を検証します。最後に、検証結果をもとに、カスタマージャーニーマップを作成します。

「施策の振り返り」のフレームワーク

「戦略の可視化」ができたら、最後に施策の振り返りを行います。ここでは代表的な2つの手法を解説します。

KPT

KPTは、KEEP・PROBLEM・TRYの頭文字をとったもので、それぞれの視点から改善点などを洗い出すフレームワークです。KEEPの項目では、続けるべきことを指し、施策で良かった点を挙げていきます。

一方PROBLEMは、抱えている問題であり、施策で悪かった点を分析します。TRYは、文字通り「挑戦」であり、次にすべきことを挙げていきます。KPTは、「施策の結果・成果が手軽に分析できるフレームワーク」と言えるでしょう。

PDCA

PDCAは、「PDCAサイクル」の言葉で知られるように、Plan・Do・Check・Actionの頭文字をとったものです。サイクルと呼ばれることからもわかるように、改善を継続的に繰り返すためのフレームワークです。

Planは計画の作成、Doは計画の実行をそれぞれ指します。Checkは検証で、実行結果のチェックを指します。Checkの結果に基づいて、Action、つまり改善が行われます。

Webマーケティングでフレームワークを使用する際の注意点

最後に、Webマーケティングでフレームワークを使用する際の注意点を解説します。

目的に合わせて選ぶ

まず注意したいのは、とにかくフレームワークを使って分析するのではなく、目的に合わせてフレームワークを選択することです。

Webマーケティングには、大きく分けて4つの工程があります。現状分析をしなければならないのに、「施策の振り返り」のフレームワークを使ってしまうと、方向性を見失ってしまいます。フレームワークは、あくまで課題を整理するための「道具」「手法」であることを覚えておきましょう。

正しい・根拠がある情報を元にする

フレームワークを使って分析をする際は、必ず正しい・根拠がある情報を使いましょう。あやふやな情報を使ってしまうと、質の高い分析結果が得られず、問題点が改善できません。

担当者の感覚によって個人差があったり、感情が反映されたりしてしまう指標もあります。必ず客観的事実に基づいた、あるいはそれに近い情報で、フレームワークを使用しましょう。

見直しを行う

Webマーケティングは、成功要因や考えるべきことが非常に多い分野です。フレームワークを使用している途中で、頭が混乱してしまい、ミスを招く可能性もあります。

フレームワークを使用する場合は、必ず複数回の見直しを行い、なるべくミスを未然に防ぐようにしましょう。

まとめ

この記事では、Webマーケティングのフレームワークを解説しました。Webマーケティングには、「現状分析」「企画立案」「戦略の可視化」「施策の振り返り」の4つの工程があります。それぞれの目的に合ったフレームワークを利用しましょう。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

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株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。