BtoBマーケティングにおける戦略の策定方法|手順と7つの戦術も解説

BtoBマーケティング |

こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。

BtoBマーケティングを行ううえで、戦略の策定は重要な役割を担っています。競合他社に負けないためにも、戦略の立て方を知りたいマーケティング担当者は多いのではないでしょうか。今回は、BtoBマーケティング戦略の概要から策定方法などを解説します。自社のBtoBマーケティング策定の参考にしてください。

目次

BtoBマーケティングとは

BtoBマーケティングのBtoBとは、「Business to Business」の略語であり、企業間取引を意味します。BtoBマーケティングでは、企業間取引での売れる仕組みを作ります。購入プロセスの中で、見込み客の獲得から育成の段階において主に実施されます。BtoBマーケティングにおいて購買などの意思を決定するのは、組織内で意思決定権を持っている人物となります。

BtoBマーケティングの特徴

BtoBマーケティングの主な目的は、受注確率や購入率などの高い見込み客を営業に引き継ぐことです。投資効率を高める役割も特徴です。BtoBマーケティングでは、顧客が検討する時間が長くなりがちです。意思決定者は、経済合理性の観点に重きをおいて、購入や契約などを決断します。

BtoBマーケティングでは、顧客に課題を認知させる段階から、購入に至るまでのプロセス全てで接点を持たなければ、成功は難しいでしょう。

BtoBマーケティングの戦略の立て方

一般的に戦略とは、自軍の戦力で目的を実現することです。できるだけ効率よく戦力を減らさずに目的を達成することが求められます。

BtoBマーケティングの戦略も同じです。主な目的は「営業効率の良い見込み客の獲得と育成」であるため、自社のリソースを効率よく使って戦略を立てることが求められます。戦略は「作戦」「戦術」「計画」に分けて立案します。

BtoBマーケティングにおける戦略の策定方法

BtoBマーケティングの成功のためには、戦略と実行が不可欠です。ここでは、戦略の策定方法について解説します。

課題や目的を明確化する

BtoBマーケティングの目的を明確にする必要があります。まずは、課題を洗い出し目的を明確にしましょう。社内で「何のためにBtoBマーケティングを実施するのか」を検討すると課題が浮き彫りになり、目的が明確になりやすく周知もしやすくなります。

BtoBマーケティングの課題と目的が明確になれば、次のステップもスムーズに進みます。だたし、はじめに決めた課題や目的を途中で変更するようなことがあれば、BtoBマーケティングの成果を得ることが難しくなるため、揺るぎないものを設定しましょう。

ペルソナを設定する

課題と目的が明確に決まったら、ペルソナを設定します。ペルソナとは、仮想の顧客像であり、商品やサービスを提供する際の典型です。リアリティのある詳細な情報を設定するほど、マーケティング効果の向上が期待できます。

ペルソナを明確に設定すれば、視点を顧客側に変えられます。売り手から買い手に視点を変えることで、顧客が求めているものを理解しやすくなるメリットがあります。ターゲットとなる顧客像を明確にし、社内やチーム内で認識の統一を図りましょう。既存顧客情報を分析すれば、ペルソナ像を設定しやすくなります。

カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップとは、顧客が購入や契約に至るまでのプロセスをまとめたものです。課題の発見やチームの意思統一などのメリットがあります。

次の例では、ペルソナは50代のネジ工場経営者、年商は5億円・従業員は15名とします。システム開発会社で労務管理システムを導入するためのBtoBマーケティングを設定しました。

  課題認知前 課題認知 情報収集 比較検討 評価選定 導入/利用
顧客の思考 働き方改革は他人事 働き方改革を導入する必要性を知り驚き・戸惑う まずは情報収集、他社の動向も気になる 複数の労務システムを比較 自社に適した労務管理システムを検討 導入後は総務で管理する予定
顧客の行動 ネットで検索 商工会議所で相談 ネットや税理士から情報収集 労務管理システムで働き方改革が導入できるか検討 総務を中心に働き方改革プロジェクトチームを結成 労務管理システムを受講
消費するコンテンツ インターネット・デバイス パンフレットなど ネット検索・税理士相談 デバイス・パンフレット 自社の人的リソース 労務管理システム

PDCAサイクルを実施する

PDCAは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルの頭文字をとったものです。マーケティング戦略を策定し実行したら、課題を洗い出して改善しましょう。PDCAサイクルを繰り返し回していけば、マーケティング施策の完成度は上がっていき、効果を高められます。

BtoBマーケティングにおける7つの戦術

BtoBマーケティングはBtoBという業界特性により戦術や手法に限りがあります。自社の商材を必要とする顧客にも限りがあるため、手法やツールを効率よく活用しなくては成果を見込めません。ここでは、BtoBマーケティングの効率を上げる7つの戦術を紹介します。

顧客ニーズを把握する

顧客ニーズは、顧客満足度調査やアンケートなどで蓄積したさまざまなニーズを分析することで得られます。顧客ニーズを把握する理由は、顧客が「資金を投じても解決しなければならない課題」を知ることです。業界の最新情報や社会のニュースも分析に加えることをおすすめします。

顧客ニーズを得るためのツールは、アンケートフォームや公共の調査結果などです。分析ツールには、クラウドサービスやAIを活用しましょう。

売れる商品を作る

BtoBマーケティングで売れる商品を作る手法は、顧客の「資金を投じても解決しなければならない課題」を解決する商品やサービスの開発です。仮説→試作→改善→市場投入のプロセスを繰り返すことよって得られます。

必要なツールは、社内のリソース全てとモニター企業の協力です。総力を上げて取り組まないと売れる商品をつくることは難しくなります。

見込み客を獲得する

開発した商品やサービスを売るためには、見込み客の獲得が欠かせません。既存の顧客だけでなく新規の顧客を獲得するための手法として、Webサイトの充実・セミナーの開催・商品展示会の開催・電話アポイントメントなどを実行しましょう。

必要なツールは、DSPやリスティング広告、SEO対策、ホワイトペーパーなどです。個別セミナーやWebセミナーの開催も効果が期待できます。

見込み客を育成する

獲得した見込み客は、大事に育成しなければ購入率や成約率をあげられません。時間をあけると離脱するため、メールや電話、訪問などを繰り返し、さらなるニーズを聞き出したり、課題解決の提案を行ったりしましょう。

見込み客を育成するツールは、マーケティングオートメーションやアンケートフォーム、デバイスなどです。

見込み客を案件にする

見込み客の育成に成功すれば、見込み客の中から成約率が高いと思われる顧客を選定(リードクオリフィケーション)します。この顧客を案件化して、商談に持ち込むことが大切です。案件化から商談への流れの中で、齟齬が生じないように商談管理を徹底する必要があります。

案件を受注する

案件化し、商談した見込み客は、よりリアリティを感じられるように、見積もりなどのステップへ移行させます。その後、クロージングとなるのですが、社内に勝ちパターンのマニュアルがあれば活用しましょう。

勝ちパターンのマニュアルやベストプラクティスがなければ、今回の経験をもとにマニュアル化やベストプラクティスを作成します。案件を受注する際のツールは、マーケティングオートメーションやSFA、商談管理システムです。

顧客満足度調査を行う

カスタマーアンドサティスファクションの向上を図るためにも、お礼訪問などを実施し、アフターサービスを充実させましょう。その際に、商品やサービスのアンケート調査やヒヤリング調査を行います。使用するツールはアンケートフォームです。アンケート調査やヒヤリング調査は顧客満足度調査の一環であり、顧客ニーズを把握することにつながります。

さらなる成功のためにはデジタルマーケティングも検討

BtoB企業にも、デジタルマーケティングの導入が求められています。扱う商品やサービスがBtoB向けであっても、顧客の多くは情報収集にインターネットを使っています。顧客が、必要な製品を知るためや製品の選定に検索エンジンやWebメディアを使っているのに、自社のWebサイトがなかったり、充実していなかったりすれば、大きな機会損失となるかもしれません。

BtoBデジタルマーケティングの役割は、Webを活用して有効な見込み客(質の良いリード)を獲得することです。見込み客をクロージングへと導くのは営業の役割となります。

まとめ

BtoBマーケティングは、企業や事業者の業績拡大に欠かせない要素です。綿密に戦略を策定して、確実に実行すれば大きな効果が期待できます。

さらなる企業成長のためには、デジタルマーケティングを取り入れる必要があります。デジタルマーケティングには、膨大なデータと解析力が必要です。「AIアナリスト」を導入すれば、AIがアクセス解析を自動で行います。34,000サイトを改善したノウハウで、成果を伸ばすための改善ポイントをデータ根拠とともにお届けします。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

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