GA4のデータ保持期間は2か月?今やっておくべき設定と注意点を解説

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こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。
今回のテーマは「データ保持期間」についてです。

UA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4に移行したものの、まだ使いこなせていないと感じる人は多いようです。この記事では、GA4の設定のなかでも、保持期間について知りたいマーケターに向けて解説します。GA4のデータ保持期間とは何を指すのか、設定方法、注意点などについても解説するので、ぜひ役立ててください。

目次

GA4の主な特徴

GA4には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、3つの特徴について解説します。

機械学習を活用した予測機能がある

GA4には、ユーザーの行動について機械学習モデルを用いて予測する機能があります。この機能を使えば、Webサイトやアプリを訪れたユーザーの「購入の可能性」や「離脱の可能性」「予測収益」の指標を取得できます。取得したそれぞれのデータを元に、ユーザーの行動の予測が可能です。

Webサイト・アプリを横断して計測できる

今までのアクセス解析では、Webサイトのデータは「Googleアナリティクス」、アプリのデータは「Firebase Analytics」と2つの計測ツールを利用していました。GA4ではこの2つの計測ツールが統合されたため、ユーザーがWebサイトとアプリを横断する行動をとったとしても、同じユーザーとして認識してデータを計測できます。

プライバシーを重視したデータ収集をする

近年、Cookie情報の取得制限のようにユーザーのプライバシー保護が重視されるようになったことで、取得できるデータも限られる傾向があります。GA4は、Cookie情報を利用せずにユーザーのプライバシーを保護しつつ、データ収集ができます。また、プライバシー重視のデータ収集のために、ユーザーデータの保持期間も変更されました。GA4ではユーザーデータの保持期間は最大14か月となっています。

GA4のデータ保持期間とは

GA4のデータ保持期間とは、文字通りGoogleアナリティクスのサーバーに、データが保持される期間のことです。GA4には、保持期間が適用されるデータと適用されないデータがあります。保持期間が適用されるデータはGA4探索レポートのみで、GA4標準レポートには影響しません。全てのデータに保持期間が適用されると誤解している人も多いため、注意しましょう。

データ保持期間が適用されるのは「探索レポート」

検索レポートは、Webサイトの状況をより細かく分析する際に使います。探索レポートのデータは、ユーザーそれぞれの行動ログのローデータにアクセスすると、データ保持期間が適用されます。

Googleではユーザーの行動を把握するためのデータについて、「Cookie、ユーザーの識別子(例:User-ID)、広告 ID(DoubleClick Cookie、Android の広告 ID[AAID または AdID]、Apple広告主向け識別子[IDFA]など)に関連付けられたユーザー単位およびイベント単位のデータ」と定義しています。

※引用:データの保持 - アナリティクス ヘルプ

データ保持期間が適用されないのは「標準レポート」

標準レポートとは、Webサイト全体の状況やユーザー属性、エンゲージメントのように基本的な情報を分析する際に使うレポートです。事前に条件を設定することで、欲しいデータを抽出できます。標準レポートは、ローデータではなく集計済みのデータにアクセスするため、保持期間が適用されず、いつでもレポートのデータを確認できることが特徴です。

GA4のデータ保持期間のポイント

GA4のデータ保持期間には、2つのポイントがあります。ここでは、それぞれについて解説します。

データ保持期間のデフォルトは2か月

GA4探索レポートのデータ保持期間は、デフォルトで2か月です。デフォルトとは初期設定のことです。何も設定せずに分析すると、データは過去2か月分しか確認できません。2か月よりも前のデータは、月単位で自動に削除されるようになっているため、注意しましょう。

詳細な分析のために保持期間は14か月に設定しておく

GA4検索レポートのデータ保持期間は、2か月から14か月へ設定を変更できます。デフォルトの2か月では、詳細な分析が難しい場合があるため、14か月への設定がおすすめです。データをより長く保持したい場合は、有料版を利用すれば、最大50か月まで設定できます。有料版については、後ほど詳しく解説します。

GA4のデータ保持期間を14か月に設定する方法

GA4のデータの保持期間を、2か月から14か月に設定する方法は、以下の通りです。

1.画面左側のメニューにある「管理」を選択する。

2.「データ収集と修正」にある「データ保持」をクリックする。

3.「ユーザーデータとイベントデータの保持」が表示されたら、中央にある「イベントデータの保持」を「2か月」から「14か月」へ変更する。

4.「保存」をクリックする。

GA4のデータ保持に関する注意点

GA4のデータ保持には、注意すべき点があります。ここでは、2つの注意点について解説します。

従来のUAからデータの移行ができない

UAからGA4へ切り替える際に、UAで収集したデータはGA4へ移行できません。GA4で保持できるデータは、あくまでもGA4を導入してからのデータになります。GA4で正確に分析するには、多くのデータを蓄積する必要があるため、できるだけ早く導入して運用しましょう。

有料版にアップグレードすれば保持期間を50か月にできる

無料版のGA4では、データ保持期間が14か月までしか設定できません。しかし、有料版「Googleアナリティクス360」へアップグレードすると、データ保持期間が2か月・14か月に加えて、26か月・38か月・50か月まで選択できるようになります。また、高性能な分析ができるプロパティや拡張機能も付いています。

GA4で最初に設定しておくべきこと

GA4を導入した際に、最初に設定すべき項目は4つあります。1つは、すでに述べたデータ保持期間です。残りの3つについて、以下で解説します。

GA4設定方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
GA4の設定方法|利用前にすべき設定、活用方法も解説

Google関連サービスと連携させる

GA4にGoogle関連サービスを連携させると、GA4のレポートで各サービスを統合した分析ができるようになります。ここでは、Search Consoleの設定方法について解説します。

1.左下の歯車マーク「管理」を開く。

2.サービス間のリンク設定にある「Search Console リンク」を選択する。

3.リンクからSearch Consoleと接続したいGA4のプロパティとウェブストリームを選択する。

4.送信をクリックする。

Googleシグナルを有効化する

Googleシグナルを有効化すると、デバイスを跨ぐユーザーの行動が把握できます。Googleシグナルを有効化する方法は、以下の通りです。

1.左下の歯車マーク「管理」を開く。

2.「データの収集と修正」にある「データ収集」を選択する。

3.「Googleシングルを有効にする」の「設定」を選択する。

4.「Googleシグナルを有効にする」の「続行」と「有効」を選択する。

カスタムインサイトを有効化する

カスタムインサイトを有効化しておくと、データの計測状況に変化があった際に、通知を受け取れます。設定できる推奨カスタムイベントは5つあり、「イベント数」「ユーザー数」「視聴回数」「コンバージョン数」「収益」が検知できます。カスタムインサイトを有効化する方法は、以下の通りです。

1.ホームの画面下部にある「分析情報と最適化案」の右側の「すべての統計情報を表示」を選択する。

2.「作成」を選択する。

3.任意のカスタムインサイトを選択し「選択に基づいて作成」をクリック。

まとめ

GA4には、UAにはなかったデータ保持期間があります。デフォルトのままでは、探索レポートのデータを2か月しか保持できません。GA4を導入した際には、まずデータ保持期間の設定を変更しましょう。さらに、GA4がなかなかうまく使いこなせない人は、専門家に相談することをおすすめします。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

株式会社WACUL

株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。