SEMとは? SEOとの違いを理解しよう!

マーケティング基礎 |

こんにちは。SEO記事提供サービス「AIアナリストSEO」ライターチームです。

Webサイトの運営をされているみなさまは、「SEO」というワードを聞く機会が多いと思います。
では「SEM」というワードはご存知でしょうか?ワード自体はなんとなく聞いたことはあるけれど、SEOとの違いがよくわかってないという方も多いのではないでしょうか。

しかし、SEMもSEOと並んで非常に重要な、おさえておくべきWebサイト運営の基礎知識です!
そこでこの記事では、SEMについてSEOと絡めながら丁寧にご紹介いたします。
また、SEM・SEOと深い関連のあるリスティング広告についてもご説明します。

SEMをしっかりと理解して、CV数の向上に活用していきましょう。

目次

SEMとは?SEOとの違いは?

SEMとはSearch Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)の略で、検索エンジン上で行うマーケティングを総称したものです。
一方でSEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、検索結果の表示順位を向上させてCV数を増やすための施策を指します。

抽象的でわかりにくいかもしれませんが、SEMとSEOはどのような違いがあるのでしょうか。
ひと言でいえば、SEOはSEMの一部です。

SEOはSEMの一部

上の図のように、SEMの中にSEOとリスティング広告というマーケティング施策が含まれているのです。
検索エンジンでのマーケティングというとSEOのことかと思う方が多いですが、SEOはSEMの1つの施策にすぎません。

さて、SEMについての定義確認が済んだので、以降ではSEMの中でも特に重要であるSEOとリスティング広告についてご説明します。

SEOとは?

SEOとは検索結果で順位を上げ、自然検索からの流入数・CV数を増やすための施策のことです。
SEOは大きく2種類に大別され、それらを内部施策・外部施策と呼びます。

内部施策とは、Webサイト内を改善することです。
サイトマップの作成や、購入ボタンの位置などレイアウトの変更、パンくずリストの作成といった施策によって内部リンクを増やしていきます。

一方で外部施策とはWebサイトの外部で行う施策のことで、主にWebサイトの被リンク数とその質を向上させることです。
検索エンジンでは、「Webサイトが外部サイトでどれくらいの数のリンクを貼られているか」を判断して検索順位を決定しています。しかし数だけが多ければ良いのではなく、ユーザーにとって有益な、質の高いコンテンツを含むWebサイトからのリンクでなければなりません。
質の高い被リンク数を向上させることが、SEO外部施策となるのです。

SEOの詳しい内容については、当ブログのSEOカテゴリの記事をご参考ください。

リスティング広告とは?

SEOと並んで主なSEMとされているのがリスティング広告です。
皆さんは検索エンジンを利用している時に以下のような広告を見たことがあるのではないでしょうか。

リスティング広告

このように、検索結果の上部に表示される広告をリスティング広告と呼びます。
なお、リスティング広告の下部に表示される検索結果のことを自然検索といいます。

リスティング広告はユーザーが検索したキーワードを元に、広告を表示するユーザーをニーズ顕在ユーザーに絞ることができる広告です。

例えば、新宿でレストランを経営しているとしましょう。この場合「新宿 レストラン」とか「新宿 ランチ」といった検索ワードで検索したユーザーに対して広告を表示すれば、クリックしてくれる可能性が非常に高まります。
なぜなら、そのような検索を行っているユーザーは「新宿で食事をする」というニーズが明確である(顕在ニーズである)からです。
リスティング広告では、あらかじめこの様な検索キーワードを指定することが可能なシステムになっています。

このように、リスティング広告は目的が明確なニーズ顕在ユーザーに対してマーケティングを行うことができる効果的なSEM施策なのです。

SEOとリスティング広告の違いは?

代表的なSEMであるSEOとリスティング広告の違いを、クリック率、費用、コントロール性、即時性に分けて1つずつご説明します。

 

1) クリック率

リスティング広告よりもSEOによる高い表示順位の自然検索結果の方がクリック率が高くなります

基本的に検索結果の表示順位が高ければ高いほどクリック率は高くなります。
しかし、リスティング広告の方が自然検索よりも上位に表示されるにも関わらず、自然検索の方がクリック率が高くなります。

これは、ユーザーが広告を避ける傾向にあるためです。ユーザーは最上位に表示されるリスティング広告よりも、自然検索を好んでクリックします。具体的には、表示順位1位のクリック率はおよそ20%である一方でリスティング広告はおよそ5%と言われています。
つまり、クリック率を考えるとリスティング広告よりもSEOによる検索順位向上の方が効果的であるといえます。

ちなみに、具体的なクリック率の数値については【2017年夏】グーグル検索結果のクリック率データ: 1位は21%、2位は……【SEO記事11本まとめ】にまとめられていますのでご参考下さい。

 

2) 費用

リスティング広告は費用がかかりますが、SEOは基本的には無料です。

「リスティング広告とは?」で述べたように、リスティング広告はユーザーの検索キーワードに対して表示させる広告です。
この時、広告を表示させる検索キーワードの選び方によってコストパフォーマンスが大きく変わってきます。

例えば、「レストラン」の様な非常に多くのユーザーに表示されることが予想される人気キーワードは入札単価が高く、クリック数も多いので課金額が増大してしまいます。それに伴ってCV数も増加すれば良いのですが、このような具体性に欠けるキーワードではCV数に繋がるユーザーの割合は多くなく、コストパフォーマンスが低下してしまいます。
「新宿 イタリアン」の様に、顕在的なニーズに絞ったキーワード選択を心掛けると良いでしょう。

一方で、SEOは基本的に無料です。
しかし、Webサイトのコンテンツ作成等に費用がかかる場合もありますし、Webサイトの状況によってかかる費用はまちまちです。

このように、リスティング広告においてもSEOにおいても、Webサイトの状況や費用の使い方によって大きく変わってきます。

 

3) コントロール性

コントロール性が高いのは、SEOよりもリスティング広告です。

リスティング広告は、投入する費用とその結果(検索順位)を変更しやすいです。
なぜなら、リスティング広告は予算を調整することで表示順位を調整することができるからです。
表示順位は広告費用とクオリティをかけ合わせた「広告ランク」によって決定されます。
よって、広告への課金額を増やせば広告ランクも上がって、表示順位は上がりますし、課金額を抑えれば表示順位は下がります。
予算と広告効果のバランスを調整することが可能なのです。

一方で、SEOは検索エンジンのアルゴリズムによって表示順位が決定されるため、Webサイト運営者は表示順位をコントロールすることができません。
そのため、SEOによってWebサイトを変化させると表示順位はWeb運営者の意思によらず上がったり下がったりします。表示順位はアルゴリズムによって行われるため、Webサイト運営者が良いと思って行った施策も順位が下がる要因になる可能性がありますし、またその逆が起こる可能性もあります。

しかし、検索エンジンのアルゴリズムを考慮したSEOについては多くの情報が公開されています。ただしGoogleが公開しているわけではなく、Web上で様々な分析がなされているというのが実情です。当ブログのSEOカテゴリの記事でも詳しく紹介していますので、ご参照下さい。

 

4) 即時性

即時性が高いのはリスティング広告です。

リスティング広告は課金額を日単位で変更することができ、非常に即時性が高い施策といえます。
1日毎に表示順位を変更させることができるというわけです。

一方でSEOは即時性の低い施策です。ページの追加や更新をしても、検索エンジンがそれを認知してくれるまで数日タイムラグがあるため、すぐに表示順位に反映されることはありません。

以上をまとめると表のようになります。

  リスティング広告 SEO
クリック率
費用 単純に比較できない
コントロール性
即時性

SEOとリスティング広告の使い分け

それでは、SEOとリスティング広告、どちらを用いれば良いのでしょうか。

簡単に分類すれば、

  • 短期的な施策 → リスティング広告
  • 長期的な施策 → SEO

といえます。

リスティング広告はWebサイトの閲覧者が増えるまでなどの短期的な施策に向いています。
上の表のように、リスティング広告の強みは高いコントロール性と高い即時性です。
日ごとに課金額を設定することができ、予算と広告効果を見ながら細かな調整をすることが可能です。短期的なSEMと言えるでしょう。
例えば、新しいWebサイトの立ち上げ時に活用できます。Webサイトのコンテンツを用意できていない段階では、効果的なSEOは期待できません。そこでまずはリスティング広告を出してみましょう。Webサイトの閲覧者が増えるまでの短期的な施策として用いるのです。

一方でSEOは長期的な視点が必要となります。SEOによってWebサイトのコンテンツを追加するなどの施策を行ったとしても、すぐに表示順位が上下するわけではありません。
例えば先程のような新しいWebサイトがリスティング広告によってある程度の集客を得られるようになったら、特に集客が得られたキーワードを元にコンテンツを作成しSEOを行うなどすると良いでしょう。

まとめ

Webサイトの集客を増やすうえで、SEMを理解し適切なSEOとリスティング広告を運用していくことは必須です。
短期的なSEMであるリスティング広告と、長期的なSEMであるSEOを適宜活用していくことで、Webサイトの集客を増やしていきましょう。

そして、SEOの成果をあげたい方が取り組むべきなのはコンテンツマーケティングです。
良質なコンテンツが増えるとサイト全体の評価が上がり、ビッグワードでの検索順位が上昇するため、確実に流入を増やしていくことができます。また、コンテンツから適切な誘導を行えばCVの増加にもつながります。

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この記事の執筆者

横山 崇

マーケティングチーム所属。工学系の大学院生です。