潜在層と顕在層の違い|潜在層への効果的なアプローチ方法も紹介

マーケティング基礎 |

こんにちは。広告運用代行サービス「AIアナリストAD」ライターチームです。

広告運用において、潜在層と顕在層の違い正しく理解しておくことが大切です。この記事では、広告運用やプロモーションにおける潜在層と顕在層の違いや活用方法を解説します。それぞれの違いを理解したうえで、自社の広告運用に最適な活用方法を見極めるうえで参考にしてください。

目次

潜在層と顕在層の違い

まずは、潜在層と顕在層の意味やそれぞれの違いや一緒に覚えておきたい用語について解説します。

潜在層とは?

自社の製品やジャンルに興味や関心があるものの、購入を検討していない段階のターゲット層のことです。

たとえば、「熟睡できるマットレスがほしい」というニーズをもつユーザーがいたとしましょう。しかし、このユーザーは、自社がマットレスを取り扱っていることを知っているものの、製品の特長やメリットまでは理解していないため、購入には至っていません。こういったユーザーを潜在層といいます。

顕在層とは?

自社製品を認知していない潜在層と比べ、自身のほしいものが明確で、自社製品と他社製品を比較検討している段階のユーザーのことを顕在層といいます。「見込み層」とも呼ばれます。

前述のたとえに当てはめると、顕在層の場合、ユーザーの使用しているマットレスが寿命を超えており、買い替えが必要だと認識しているため、自社製品のなかから購入するマットレスを絞り込んでいる状態です。

覚えておきたい「非認知層」とは?

潜在層と顕在層のほかにも覚えておくべきユーザーのタイプが非認知層です。非認知層とは、自社製品を知らないうえに、興味や関心がなく、自社製品の購買意欲が最も低いユーザー層のことで、「低関深層」とも呼ばれています。

前述のたとえに当てはめると、熟睡できない悩みはあるものの、熟睡できない原因を解決する製品の存在さえ知らない段階にいるユーザーを指しています。

広告戦略で潜在層・顕在層でターゲットを分ける理由

効果的な広告運用を行うためには、潜在層と顕在層にターゲットを分ける必要があります。以下では、その理由について解説します。

理由1:KPIが明確化する

広告にはさまざまな種類があり、掲載する広告によってKPIに設定する数値も異なります。KPIとは、「重要業績評価指標」のことで、広告を掲載するゴールの達成度を計測するための数値です。広告運用においてKPIに設定するものは、サイトの訪問数やWebページの閲覧回数、動画の再生数のほか、資料請求や申し込みなどの問い合わせ件数などが挙げられます。

たとえば、顕在層を対象にした広告を掲載する場合は、商品購入数や来店などの予約件数などをKPIに設定します。

理由2:広告を出す目的がはっきりする

広告運用を行ううえで、目的の明確化が重要です。潜在層と顕在層を明確に分けられれば、それぞれの層にあった広告を打ち出せます。

たとえば、潜在層には、自社製品の認知度を高める際に有効な広告を打ち出します。対して、顕在層には他社製品よりも自社製品のほうが優れている点をアピールする広告への変更も可能です。このように、それぞれの層にあった広告を掲載できれば、購入率の向上を図れます。

なぜ潜在層へのアプローチが重要視されるのか

顕在層に対するアプローチも大切ですが、圧倒的に割合が多い顕在層へのアプローチがより重要とする考え方があります。

潜在層をターゲットにした場合、競合他社との競争はあるものの、自社製品を知ってもらうことで、ある程度の成果が期待できます。一方、顕在層は自社製品に対する購買意欲が高く、売上につながる可能性が高いです。顕在層の獲得は短期的な成果でしかなく、母数が限られてしまうため、潜在層をうまく取り込んだほうが継続的な売上につなげられます。

潜在層へ効果的にアプローチする方法

では、潜在層にアプローチする際、どのような手段があるのでしょうか。ここでは、具体的なアプローチ方法を解説します。

Web広告

まずは、潜在層に効果的なWeb広告の種類や、広告を打ち出した場合のメリットを確認しておきましょう。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、自社製品の存在を知らない人に向けて配信する広告です。情報サイトやブログなどの広告枠に配信されます。広告とより関連度が高いサイトに掲載できるため、自社や自社製品を知らない人へのアプローチや、過去に1度でも自社サイトを訪れた人の属性などを絞り込んだ広告掲載も可能です。

なお、ディスプレイ広告は、アドネットワーク広告やDSP広告、純広告の3種類に分けられます。

SNS広告

SNS広告は、FacebookやInstagramといったSNSの広告枠に掲載できる広告のことです。とくに、Facebookは実名や年齢、居住地などでアカウントを作成する必要があるため、ユーザーが公開する情報から、ターゲティングに有効な属性を絞り込めます。

また、SNSへの投稿内容から、興味や関心の高いものと関連性が高い自社広告を配信する方法も有効です。さらに、広告が拡散されれば、より多くの潜在層に自社製品の存在を知ってもらえるでしょう。

リスティング広告

リスティング広告はユーザーが検索したキーワードと関連性のある広告を表示でき、「検索連動型広告」とも呼ばれています。自社製品に関連したキーワードで広告を掲載できることから、顕在層へのアプローチ方法として活用されるケースも多いです。

潜在層のユーザーがどのようなキーワードを検索エンジンに入力するのかを想定したうえで、自社製品と関連が高いキーワードを設定すれば、リスティング広告が表示されやすくなります。

タイアップ記事広告

タイアップ記事広告は、その名のとおり、他社のWebメディアなどと提携して広告費を支払うことで自社の広告を掲載するタイプの広告です。広告を掲載するWebメディアでは、自社製品と同ジャンルに興味をもつユーザーに向けたコンテンツを配信しているため、効率よく潜在層のユーザーにアプローチできます。

また、潜在層と顕在層のそれぞれにあったコンテンツを配信すれば、両方のユーザー層を取り込むことも可能です。

SNS

企業がSNSアカウントを取得して、情報を発信することでマーケティングに活かす方法もあります。SNSは情報の拡散性が高いため、ユーザーがシェアしたくなるような投稿を発信できれば、多くの潜在層に自社製品の存在を認知してもらえるメリットがあります。

他のSNSユーザーとの接点をもったり、潜在層のリアルタイムの興味や関心事を把握する手段としても効果的です。

コンテンツマーケティング

オウンドメディアなどで有益なコンテンツを発信し、ユーザーを自社のファンに育てることでCVにつなげるマーケティング手法です。潜在層が抱える悩みに注目し、解決策の提案や潜在的なニーズを明確にするなどのコンテンツを発信すれば、潜在層のユーザーとの信頼関係を構築でき、CVにつなげられます。

ただし、コンテンツマーケティングは、リスティング広告のように短期的な効果は期待できません。そのため、検索結果ページで上位表示されるようにSEO対策が必要です。

潜在層へのWeb広告を成功させるコツ

ここでは、Web広告を活用して潜在層に効果的なアプローチをするためのコツを紹介します。

潜在層を把握する

まずは、自社のブログやWebサイト、SNSにおける傾向などを分析する必要があります。具体的には、自社製品に関心が高いユーザーは、どのような人が多いのか、どういったキーワードを検索しているのか、といった判断材料を集めます。

次に、自社サイトを訪問したユーザーの行動履歴や属性などの判断材料から、潜在層を絞り込んでいきます。多くのデータを集めることで、より正確な潜在層を把握できるでしょう。

広告のクリエイティブやランディングページを作成する

潜在層が閲覧するWebサイトに自社広告が表示されても、クリックされなければ意味がありません。潜在層に興味を持ってもらうためには、クリックしたくなるようなバナーやチラシ、宣伝動画などの広告クリエイティブの作成が必要です。

また、広告のクリック後の誘導先として、ランディングページ(LP)を制作しておくことも大切です。広告クリエイティブやLPを作成する際は、自社製品に関心をもってもらえるように、キャッチコピーや画像、ベネフィットなどを盛り込んだ内容にしましょう。

中期目標を立てて継続運用する

顕在層に比べ、潜在層へのアプローチは成果が出るまでには時間がかかります。したがって、中期的な視点をもった運用が必要です。中期目標を立てたうえで、KPIによる達成度を評価したり、施策の分析や改善を行ったりするなどのプロセスを繰り返し行うことが重要です。

ただし、このようなPDCAサイクルを回し続けるためには、人材や時間、コストが必要です。自社で広告運用に十分なリソースを確保できない場合は、広告運用のプロに相談するという選択肢も検討してみましょう。

まとめ

Web広告で効果的なアプローチを行うなら、潜在層を明確にし、広告クリエイティブやLPなどを有効活用しながら、中期的な視点で広告を運用しましょう。広告運用を効率化したい場合は、広告運用のノウハウをもつプロに相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

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株式会社WACUL(ワカル)は、「Webサイト分析をシンプルに」というビジョンのもと、簡単にWebサイト改善の方針を手にすることができる世の中を実現します。