SEOのアルゴリズムアップデートとは?これまでの歴史や対策も解説

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こんにちは。SEO記事提供サービス「AIアナリストSEO」ライターチームです。

Googleが実施するアップデートは、SEOに大きく影響を与えます。アップデート後の対応によっては、検索サイトの順位が大きく下がりかねません。

この記事では、SEOのアルゴリズムアップデートと、特に重要なコアアップデートについて詳しく解説します。Googleのアップデートに適切な対応をしたいWebマーケターは、ぜひ役立ててください。

目次

SEOアップデートとは

SEOアップデートとは、Googleのアルゴリズムのアップデートのことです。検索アルゴリズムは、キーワードを検索したときに、掲載順位を決めるためのプログラムを表します。

Googleは、プログラムの具体的な仕組みや基準は公開していません。しかし、「Googleが掲げる10の事実」やGoogle検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)などが、プログラムを予測する手立てになり得ます。なお、検索アルゴリズムの細かなアップデートは、随時実施されています。

SEOのコアアップデートとは

SEOのコアアップデートは、「コアアルゴリズムアップデート」の略語です。Googleが検索アルゴリズムを大きく見直し、変更することを指します。SEOのコアアップデートは毎年、2〜4回ほど実施されることが一般的です。実施するときは、Googleが公式サイトや公式X(Twitter)などで事前に告知します。

和訳:
本日、2024年3月のコアアップデートと新しいスパムポリシーを発表しました。これらの取り組みは組み合わせることで、クリックを集めるためのコンテンツよりも、人々が有用と感じるコンテンツをより多く表示することを目指しています。詳細はこちらから。

SEOのコアアップデートが実施される理由は、Googleが品質の高いコンテンツをより正確に評価したい考えがあるためです。ユーザーファーストな検索結果を追求するためには、コアアップデートは欠かせません。

【最新】2024年3月にコアアップデート実施

2024年3月現在、最新のコアアップデートが、同年3月に実施されました。これは、2023年11月以来4か月ぶりです。

2024年3月コアアップデートの概要

2024年3月のコアアップデートでは、複数のコアシステムに変更が加えられました。コアアップデートと合わせて、英語版スパムポリシーページの更新と、スパムアップデートが行われました。コアアップデートの期間は、1か月と長いため、大規模な変動が起こる可能性も考えられます。

2024年3月コアアップデート・スパムポリシー更新の対策

2024年3月のコアアップデートでは、生成AIによるコンテンツ作成、ドメイン貸しなどの問題に対応するためのアップデートが実施されると、予測されています。生成AIで作成されたコンテンツを公開している、ドメインを貸して運用しているなどの場合は、対策が必要です。

生成AIによるコンテンツ作成

生成AIによるコンテンツとは、AIで自動化されて作成されたコンテンツを指します。
生成AIにより自動で大量にコンテンツが生成できるようになったことの対策を強めるためにおこなうアップデートだと考えてよいでしょう。

ドメイン貸し

ドメイン貸しとは、Webサイトに「サブドメイン」や「サブディレクトリ」等の別URLを用意し、他の人や企業に貸し出すことです。

悪用例:金融系サイトのドメインを借りて賭博系のサイトを運用

こちらはすでに評価されている別サイトのドメインの評価(ドメインパワー)を悪用して、自分のサイト上位表示する手法です。

24年3月のアップデートでは、ドメインを悪用しているサイトへの対策が強化されることが予想されます。

SEOのコアアップデートに対応する3つの対策

SEOのコアアップデートに対応するために必要な3つの対策について、解説します。

1.E-E-A-Tを高める

SEOでは、ユーザーファーストなコンテンツになっているかが、Googleから評価される判断基準の1つです。E-E-A-Tが高ければ、ユーザーファーストであると判断されます。E-E-A-Tとは、以下に示す4つの指標です。

E-E-A-Tの構造図(出典:品質評価ガイドライン:General Guidelines)P.26より

  • 経験(Experience)
  • 専門性(Expertise)
  • 権威性(Authoritativeness)
  • 信頼性(Trust)

 

E-E-A-Tを高めるための施策は、最新のデータを掲載する、専門家の監修をつける、信頼できる情報源を引用するなど、多岐に渡ります。

EEATについては以下の記事で詳しく説明しています。
参考:E-E-A-T(旧E-A-T)とは?重要視される背景と評価を高める12の対策

2.UXを高める

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザー体験を指す言葉です。UXを意識すると、モバイルユーザーの利便性の向上につながります。
UXを高める対策は以下が挙げられます。

コンテンツ内容をE-E-A-Tを抑えるだけでなく、UXを高め、ユーザーがWebサイトで快適な体験をしてもらえるような対策が必要です。

UIUX改善については、以下の記事でご紹介しています。
参考:UI/UXとは―両者の違いや改善ポイントをわかりやすく解説!

3.ユーザーファーストのコンテンツを提供する

ユーザーの検索意図を考慮してコンテンツを最適化すると、Googleから評価されやすくなります。競合上位に表示されたWebサイトを参考に、ユーザーが求める情報が、自社のWebサイトやブログに十分であるか確認しましょう。ユーザーニーズに沿った情報の提供が、コアアップデートの対策につながります。

ユーザーファーストなコンテンツ制作フローについては、以下の記事でご紹介しています。
参考:良質のコンテンツの書き方を徹底解説

SEOのコアアップデートに関する注意点

SEOコアアップデートに合わせて、対策や正しい情報を得る必要があります。それぞれ詳しく解説します。

対策しなければ順位が落ちる可能性がある

コアアップデートが実施された結果、検索順位が落ちた場合、対策をしなければ順位は回復しません。順位が下がると、検索流入数が減少するため、結果としてCV数にも影響を与えます。コアアップデートで順位が下がった場合、最新のコアアップデートの傾向を素早く把握したうえで、積極的なSEO対策が必要です。

常に最新情報をチェックする

コアアップデートは、Googleの公式から事前に告知がなされます。コアアップデートが実施される情報を聴きもらさないよう、最新情報は常に確認しましょう。なお、Googleの公式には、Google公式X(旧Twitter)や、Googleウェブマスター向け公式ブログなどが含まれます。最新情報を確認し、必要に応じて対応の準備をしましょう。

コアアップデートの歴史

Googleのコアアップデートは、繰り返されてきた歴史があります。ここでは、2011年以降の主なコアアップデートを、時系列順で13個解説します。

【2011年】パンダアップデート

2011年にパンダアップデートが実施されました。日本では、2012年に実施されたもので、主にコンテンツの質の向上に特化したアップデートです。このコアアップデートでは、Googleから、低品質と判断されたWebサイトの評価が下げられました。低品質と判断される基準は、専門性が低い、許可なく他のWebサイトのコンテンツを使用している、広告の割合が高いなどです。

パンダアップデートについては、以下の記事でご紹介しています。
参考:パンダアップデートとは?SEOへの影響と評価されるコンテンツの作り方

【2011年】フレッシュネスアップデート

同じく、2011年に、フレッシュネスアップデートも実施されました。このコアアップデートで、Googleが「最新情報が求められている」と判断したキーワードを対象に、より新しい情報が記載されたWebサイトが、検索上位に表示されるようになりました。

なお、すべてのキーワードが影響を受けたわけではありません。フレッシュネスアップデートの影響を受けたのは、最新の話題や注目のトピック、定期的に発生するイベントなどに関連するキーワードのみです。

【2012年】ペンギンアップデート

2012年のペンギンアップデートでは、外部リンクに注目したアップデートが実施されました。それまで、Googleは外部リンクが多いWebサイトを高く評価していました。しかし、外部リンクの購入や外部リンクのためのサイトを作成する「ブラックハットSEO」などの悪質な手法を利用したWebサイトが存在していたのも事実です。

ペンギンアップデートにより、ユーザーにとって価値のない被リンクを含むページは、順位を大幅に下げる結果となりました。

ペンギンアップデートについては、以下の記事でも紹介しています。
参考:ペンギンアップデートとは?パンダアップデートとの違いと対策の方法を解説

【2013年】ハミングバードアップデート

2013年に実施されたハミングバードアップデートでは、会話型の検索に対する認識率が向上しました。コアアップデート以前は、「ここから最も近いカフェはどこですか?」「明日の天気を教えてほしい」などの検索には、「近い」「カフェ」「明日」「天気」などの単語を認識していました。

コアアップデートにより、「今いる場所から近いカフェを知りたい」「今いる場所の転記を教えてほしい」という、ユーザーの検索意図に沿った検索結果が表示されています。

【2013年】ペイデイローンアップデート

同じく、2013年に実施されたペイデイローンアップデートは、特定の領域のキーワードについて、低品質なコンテンツの表示順位を下げる目的があります。一般的なキーワードや健全に運営しているWebサイトには影響はありません。ペイデイローンアップデートの影響を受けた範囲は、金融やギャンブル、ポルノに関連するキーワード、悪質なSEOの手法を用いるスパムサイトなどです。

【2014年】ベニスアップデート

2014年のベニスアップデートの実施により、ユーザーの位置情報を利用し、最適な検索結果を表示できるようになりました。これにより、美容院やスーパーマーケットなどを検索したときに、ユーザーの現在地に合わせた情報が検索結果に表示されるため、利便性が向上しました。

【2015年】モバイルフレンドリーアップデート

2015年のモバイルフレンドリーアップデートでは、スマートフォンでの視認性、操作性が高いサイトの評価を上げるアップデートが実施されました。これにより、スマートフォンでも見やすく、操作しやすいWebサイトが評価されています。

高い評価の例は、タップやズーム、横方向へのスクロールなどの操作をせずに、スマートフォンでテキストが閲覧できる、スマートフォンで再生できないコンテンツが含まれない、などです。

Webサイトがモバイルフレンドリーか確認する方法については、以下の記事でご紹介しています。
参考:モバイルフレンドリーとは 簡単なテスト方法もご紹介

【2017年】健康アップデート

2017年には、「医療や健康関係の情報の精査」を目的とした健康アップデートが実施されました。このコアアップデートにより、医療・健康分野で、医療従事者や医療機関、専門家などから提供された信頼度が高い情報が、評価されるようになりました。なお、健康アップデートは、日本のみで実施されています。

【2018年】スピードアップデート

2018年のスピードアップデートでは、モバイルページの表示速度に関するアップデートが実施されました。Googleは、ユーザーがスムーズにサイトを閲覧できるかも、評価の基準にしています。このコアアップデートにより、モバイルページの表示速度も順位に影響を受けました。

【2019年】BERTアップデート

2019年には、AIにより「キーワードに対するニュアンス理解の精度を高める」BERTアップデートが実施されました。BERTは、「Bidirectional Encoder Representations from Transformers」の頭文字で、「自然言語処理技術」の一種です。このアップデートで、より関連性が高い検索結果が表示されるようになりました。

【2021年】ページエクスペリエンスアップデート

2021年のページエクスペリエンスアップデートでは、コンテンツの内容以外のユーザー体験に関するアップデートが実施されました。これにより、LCP(Webサイトの読み込み時間)、FID(インタラクティブ性)、CLS(視覚的な安定性)などが、検索順位を決定する基準に追加されています。

【2022年】ヘルプフルコンテンツアップデート

ヘルプフルコンテンツアップデートでは、ユーザーに役に立つコンテンツがあるWebサイトが、評価されるようになりました。このコアアップデートにより、価値がないと判断されたコンテンツがあるWebサイトは、評価を下げる結果になっています。その結果、以前は低品質なコンテンツは無視され、サイトへの影響はなかったものが、現在は、サイト全体の評価に影響しています。

ヘルプフルコンテンツアップデートは、2022年8月に初めて実施されて以来、数回にわたり、行われました。2024年3月にコアランキングシステムに統合されたため、以降はコアアップデートの際に実施されています。

【2023年】コアアップデート

2023年に実施されたコアアップデートは、全部で4回です。4回のコアアップデートを、時系列順に解説します。3月のコアアップデートにより、専門性・正確性・信頼性が重要視されました。8月のコアアップデートでは、AI生成コンテンツに対応し、AIで作成したコンテンツでも、専門性・正確性・信頼性が評価の対象になりました。

10月には、検索結果の質を向上させるために、ページの内容・構造・ユーザーの検索意図との関連性が評価の対象となる、コアアップデートが実施されています。また、11月のコアアップデートにより、E-E-A-T(専門性・経験・権威性・信頼性)がより重要視されました。

まとめ

GoogleのアルゴリズムアップデートはSEOの検索順位や流入数に大きく影響します。そのうち、Googleが検索アルゴリズムを大きく見直すコアアップデートは、例年2〜4回実施されています。検索順位を保持、もしくはあげるためには、アップデートの傾向に合わせた対策が必要です。

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この記事の執筆者

株式会社WACUL

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