DSPとは? | 広告運用を自動化して効率的な成果アップを【入門編】

Web広告 |

こんにちは。「AIアナリスト」ライターチームです。

今回のテーマは「DSP」についてです。

ディスプレイ広告において、広告主にとって非常に効果を出しやすいのがDSPです。
また、DSPは業務時間の工数削減をすることも可能です。

以下では、DSPは言葉ぐらいしか聞いたことがない、という方でもわかりやすく、DSPについての基本を説明していきます。
この記事を読んでDSPの基本を理解して運用に活かし、CPA改善と工数削減を進めていきましょう!

目次

DSPとは?

DSP

DSPとは、Demand Side Platform(デマンド サイド プラットフォーム)の略語であり、インターネット広告において広告主の効果を最大化にする目的とした自動最適化ツールです。

バナー広告=DSPと認識されてる方が多いですが、DSPとはバナー広告ではなく、バナー広告を表示するためのツールのことを指します。皆さんが普段お目にかかっているバナー広告の一部は、DSPのようなツールによって表示されています。

また、よくWEBマーケティングのご担当者の中で、「DSPってアドネットワークでしょ?」とアドネットワークとDSPが同じものだと考えている方が多く見受けられます。アドネットワークは「複数のサイトを束ねた広告ネットワーク」に対して、DSPは「各アドネットワークに配信するための自動化ツール」なのでまったくの別物です。

アドネットワークとDSP

まずは、DSPは“ツール”であるということを理解しましょう!
WEBマーケティングのご担当者の中には“脳みそ”と表現する方もいらっしゃいます。
そして、DSPを使いこなすことで、いままで運用に時間や手間をかけていたディスプレイ広告を効率よく運用していくことができます

(関連記事:「AIが自動でサイト分析!GoogleアナリティクスのAssistant機能の実力は?」

DSPの仕組みについて理解する

まずは、DSPの仕組みについてわかりやすい図がありますので、ご覧ください。

DSPの仕組み

広告主がDSPを使ってディスプレイ広告を出稿する際に、まずSSP(Supply Side Platformの略)と呼ばれるプラットフォームに、RTBと呼ばれる仕組みで入札をおこないます。
その中で、一番高額と判断された広告主がサイト閲覧者に対して広告を配信することができます。
上図のように入札調整や配信面の選択に関しては、すべてDSPによって自動的におこなわれます。

とはいえ、いきなりSSPだとかRTBだとか言われても何のことだかわかりませんよね。
以下ではもっと噛み砕いてご説明します。

 

1) SSPとは?

SSPとは、Supply Side Platform(サプライ サイド プラットフォーム)の略語で、インターネット広告において媒体側の収益最大化を目的としたツールです。
媒体の運営者は、SSPに対して自分のWebサイトの広告枠を、いくらの価格でどんな広告主に売りたいのか、などを事前に設定することができます。
設定した後は、DSPとSSPを通じて収益性が高い広告を自動で配信していきます。

つまり媒体運営者にとって、広告収益を最大化したい場合に適したツールといえます。

 

2) RTBとは?

次にRTBについて説明します。

RTBとは、Real Time Bidding(リアルタイムビッディング)の略称で、1インプレッション(1回の広告表示)に対してリアルタイムで入札を行う仕組みのことです。

通常のディスプレイ広告は、広告主がユーザーに広告を表示する際に、広告主間でオークションが行われています。
広告主はDSPを、媒体運営者はSSPを使い広告枠を取り引きする際にRTBは使用されています。

RTB

いままでの入札方式は広告枠単位の取引でした。
広告主は「買いたい枠を買いたい価格で」買い付け、媒体運営者は「売りたい枠を売りたい価格で」提供することによって取引を成立させていました。

しかし、システム技術が発展したことにより、いままで各サイトの広告枠単位で取引していたものが、現在では人単位で広告枠を取引できるようになりました。「どのサイトに広告をだすか」ではなく、オーディエンスデータを基に「だれに広告をだすか」をRTBでは実現することができます。
オーディエンスデータとは、デモグラフィックデータ(性別、年齢、地域など)や興味関心データ(検索履歴、行動履歴)のことです。
入札を1インプレッション単位で行えるため、無駄なコストを抑えることができます

また、RTBの特徴として、セカンドプライス方式と呼ばれる入札方式を挙げることができます。
セカンドプライス方式とは、最高額で入札してオークションに勝利しても、実際の落札額は2番目に高単価で入札した金額の+1円になる入札方式のことです。
これは、落札額を無暗に高騰させないようにするためのものです。
これにより、公平な入札によって、適正に近い価格での取引を行うことができます。

 

3) まとめ

上記を踏まえて、もう一度DSPの仕組みについてまとめておきます。

DSPは、自動最適化ツールです。
広告主がDSPを使ってディスプレイ広告を出稿する際に、まずSSPと呼ばれるプラットフォームに、RTBと呼ばれる仕組みで入札をおこないます。
DSPは広告主側の効果最大化を目的にしたツールであるのに対して、SSPは媒体側の利益最大化を目的にしたツールです。
RTB(リアルタイム入札)とは、1インプレッション(1回の広告表示)に対してリアルタイムで入札を行う仕組みです。

DSPの最大のメリットは、効率的にディスプレイ広告を運用できる点です。
1インプレッションごとに広告主にとって最適化な広告を自動配信することができますので、入札から広告表示まで一環して自動で行うことができ、広告出稿の手間を大幅に省くことができます。

(関連記事:「Googleアナリティクスのユーザー必見!レポート自動作成ツール6選」

DSPにできること

それでは、具体的に自DSPになにができるのかを説明していきます。
以下にDSPによって自動最適化できる作業を挙げていきます。

  • 広告在庫の買い付け
  • 広告配信
  • 広告掲載面の選択
  • クリエイティブの分析
  • 入札単価の調整
  • オーディエンスターゲティング

広告主のためにあらゆる最適化を自動化してくれるのがDSPなのです。
GDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク)だと手動で入札単価の調整や広告配信面の調整など、手間がかかってしまいますが、DSPならすべて自動で最適化してくれます。
最近では、DSPの業者が広告配信先である複数のネットワークと提携しています。
DSPによっては月に約2,250億インプレッション(表示回数)程の配信数を確保しているため、WEBサイトにアクセスしているほぼすべてのユーザーにリーチをあてることができます。

(関連記事:「Googleアナリティクスだけじゃない!?サイト改善方法がわかるツール 7選」

国内主要なDSPを紹介

それでは、次に国内にある主要なDSPを簡単に紹介したいと思います。

サービス名 ScaleOut Ads Platform FreakOut MicroAd BLADE Logicad 楽天DSP
サービスロゴ
ScaleOut Ads Platform
FreakOut
MicroAd BLADE
Logicad
楽天DSP
企業名 スーパーシップ フリークアウト マイクロアド ソネット・メディア・ネットワークス 楽天
特徴 スマホに特化した運用ノウハウ ディスプレイ広告の効果を可視化 精度の高いターゲティング 配信設定の柔軟性 楽天のターゲティングデータ
連携先 mediba ad
Fluct
Google
Geniee
Kauli
AD GENERATION
忍者AdMax
AdLantis
GMO SSP
adstir
OpenX
xrost
YIELDONEなど
Microsoft Advertising Exchange MicroAd AdFunnel
GoogleDoubleClick Adexchange
OpenX Market Japan
YieldOne
AdLantisSSP
AdStirなど
SMN SSP
Google doubleclick ad exchange
OpenX Market Japan
YEILD ONE
XrostSSPなど
Google doubleclick ad exchange
YEILD ONE
OpenX
appnexas
facebook exchange
exchangeなど
課金体系 Imp課金 Imp課金 Imp課金 Imp課金
CPC課金
Imp課金
CPC課金
配信数 約2,200億imp 約1,500億imp 約700億imp 約1,450億imp 約12億imp

上記は、国内のDSPのほんの一部ですが、他にも様々な特徴をもったDSPがたくさんあります。
それぞれのDSPは配信先面(例:優先配信枠がある等)やターゲティングの設定にも大きな違いや特徴があります。
ここですべて記載してしまうと膨大な量になってしまうので、細かい内容を知りたい方は是非それぞれの企業に問い合わせてみてください。

(関連記事:「プロが厳選!絶対に入れておきたいアクセス解析ツール4選」

今後は自動化が主流

最後に、DSPについてまとめます。
DSPは、広告主の効果を最大化にする目的とした自動最適化ツールです。
RTBという入札手法が使用されており、リアルタイムでの入札が可能です。
また、GDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク)と違って、DSPは入札調整や運用の最適化など人間がおこなうのとは比較にならないスピードで運用を自動でおこなってくれて、ユーザー獲得を最大化してくれます。
また、いままでの入札調整や配信先面の精査などにかけていた工数を大幅に減らすことができます。

最近ではリスティング広告でも自動入札ツールなどがでてきていますが、人間がやる必要のない作業は次々に自動化されていき、工数は削減されていきます。
弊社サービスの「AIアナリスト」もそんな自動化ツールのひとつで、アクセス解析における自動化を可能にしてくれます。

この「AIアナリスト」は、Googleアナリティクスと連携することで、そのデータを自動で集計分析し、サイトに改善案までご提供するツールです。データを確認し、整理し、集計し、分析するという手順を人工知能によって自動で行うため、人間がGoogleアナリティクスで作業する時間はゼロになり、効率的なサイト改善を実現いたします。
無料で登録できますので、アクセス解析を自動化したい方はぜひ登録してみてください。

AIアナリストの資料請求はこちら



この記事の執筆者

中尾 海

中尾 海

コンサルタント。前職は広告代理店のアカウントプランナーで、実績豊富です。